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Wartime Karriere55 ページ8

「…好きとか…そういうのはわからない」
「どういうことだ?」
「わからない…どういう感覚か、よくわからない。…ただ、その人とずっと一緒にいたい。離れのが怖い。その人のことしか考えられない…それが、好きって言うのなら、否定はできない」
「…そうか」
「エリオ…その気持ちには答えれない」
「わかってる」
「だからエリオ…教えて…どうしたらいい…」

Aの声が今にも消えそうで、エリオは握っていた手を力強く握り返した。

「自分の思いを伝えてこい。俺は、Aを応援する」
「ごめん…」
「いいから!ほら早く行けって!」
「…ありがとう」

Aは走って医務室から出ていった。エリオは、さっきまでAを握っていた手を自分の手で握りしめた。体から力が抜ける。

「ははっ…失恋。こんなに…辛いんだな…何かっこつけてんだか…クソ」

溢れる涙が止まらない。陽が落ちかけ、暗くなった医務室でエリオは声をかみ殺して泣いた。一方Aはリヴァイを探して自室に戻った。だが、そこにリヴァイはおらず、代わりにハンジがいた。

「…ん?A!大丈夫?」
「リヴァイは…!?」
「リヴァイなら、エルヴィンと一緒に出掛けたよ?」
「…っ」

地面にへたり込んだAを見て、ハンジは持っていた書類を机の上に置いてAの肩の上に手を置いた。

「リヴァイは奪還作戦が終わるまで帰ってこない。だから、何か言いたいことあるなら絶対に死んじゃダメだよ?」
「わかってる…でも、せめて…今言いたいことがあったのに…」
「その気持ちを忘れずに、絶対に生きて帰ってくるんだ」
「…わかった」

ハンジは肩をポンポンと叩いて部屋を出ていった。Aはフラフラとベッドに倒れた。体がベッドに沈むのを感じながら、マントを被って目を閉じた。蘇ってきたのは、真っ赤に染まった光景だった。

『…あり…と…』
『ごめんなさい…ごめんなさい…』
『ごめ…ん…』
『あぁあああああああああああああああ』

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カナタ - ページ25の力強いな、が、血からになっています (2017年6月14日 17時) (レス) id: f50bbbd9e0 (このIDを非表示/違反報告)
ミカサ - 面白い…更新した。 (2017年6月2日 0時) (レス) id: aea40fe94e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御煉 | 作成日時:2015年9月3日 23時

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