【進撃の巨人】地下街出身の少女と地下街出身の兵士長 Kapitel２ (ページ6)

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Wartime Karriere53 ページ6

ハンジはAを連れて、医務室に駆け込んだ。飴をなめながらカルテを読んでいたエリオがひっくり返った。

「ど、そうしたんですか！？…ん？」
「Aの意識がない。あ、でも別に大したことないから休ませてあげるだけでいいよ」
「そうですか？それならベッドどうぞ」

椅子を戻しながら、カルテを片づけたエリオは、ベッドで目をつむってるAを見ていた。

「…ん？」

ふと、Aの顔にエリオが手を伸ばした。

「…泣いてたんですか？」
「うーん…よくわかんないんだよねぇ」
「一緒に戦ったことがあるから…一つ、話があります
「なに？」
「Aは、心の底からリヴァイさんのことを信頼しています。まぁ、それは誰でもわかりますが…もしかして、Aはリヴァイさんのことが好きなんじゃないでしょうか？」
「まぁ、そういう風にしか見えないんだけどね…お互い」
「でしよね…って、気づいてたんですか？」

エリオは苦笑しながら言った。

「まったく…本当に悲しいくらいに二人とも鈍感なんだから…」
「そうですね」
「エリオ…だったかな？それじゃ、Aをよろしくね」
「はい」

出ていく時、ハンジはエリオの肩を叩いて耳打ちした。

「ヤキモチ焼いて襲わないでね？」
「は、はは…そんなことしませんよ…」

エリオは悲しげに笑っていた。すぐにエリオはカルテを読み始めた。しかし、ハンジに言われた言葉が、頭の中を回って集中できなかった。

「はぁ…まったく、あの人は恐ろしいほどよく見ているようだ。まったく…喧嘩なんかしてる場合じゃないだろ？…見てるこっちの身にもなれよ」

目を覚まさないのをいいことにエリオは文句を垂れた。もう一度カルテを読もうとした時、飴がなくなったことに気がついた。

「…今度はキャラメルにしようかな」

白衣のポケットに手を突っ込んでみる。すると、何も入っていなかった。

「はぁ…甘いものがないと頭回らないんだよねぇ」

仕方なく、そのままカルテを読み始めた。患者の症状を頭の中に入れ、対応が正しかったか、何か別の症状は出る可能性がないか、それを全て見て、何もないと判断すれば次に送る。それの繰り返しだった。カルテを見るのが一段落ちいた時、時計を確認すると夜の９時。

「クソ…肩バッキバキだ…あのさぁ、途中から起きてたんでしょ？そろそろ俺、寝たいんだけど」
「…今は嫌だ」
「てか、いつ起きたの」
「一時間くらい前…エリオが患者の骨折の人で悩んでた時」
「ふーん」