Blutige Vergangenheit42 ページ49
その日は、あわただしかった。
「…ロヴォフ…か」
「地上の居住権…」
「やめておけよ…利用されて終わりだ」
「でも、Aは地上で住んで見てぇと思わないのか?」
「思わない。ここのがずっと純粋でいい」
「そうなのか?あたしは…行ってみたい」
「…ファーラン、何とか言えよ」
「俺に言われてもな…最初はお前宛だと思ったんだがな」
「僕ねぇ…」
イザベルが拾ってきた小鳥(2羽目)を4人で逃がしに行ってきた帰り、アジトの前で正装をした男が立っていた。仕事を頼みに来た、という男に対し、リヴァイは帰れと言い、通り過ぎようとした。しかし、先手を打たれていた。足の悪いヤンを治療する代わりに話を聞くことにした。ついていくと、そこは階段。まぶしさをこらえながら目を向けると、馬車があった。
『そいつらか』
低音の通りにくい声で、中の男は言った。
『前金は受け取ったか』
『地上じゃ知らないが、俺達の世界じゃ人質って言うんだがな』
リヴァイの言葉も男は気にしないというように話を続けた。報酬は、莫大な金と、地上の居住権。事実、その後ファーランが確認しに行ったところ、確かにヤンは地上の一流の病院にいた。そして、馬車の男の身元も特定した、名は、ロヴォフ。地上の権力者だ。
「…はぁ、まぁ調査兵団ならてこずるだろうしね」
「だな」
「リヴァイが戻ってきたら全部判断する。…ってイザベルは?」
「調査兵に備えて立体起動の練習だとよ」
「はぁ…んじゃ、僕は依頼を一つ消してくるよ」
「わかった」
黒いマントを羽織り、マフラーを巻く。仮面をつけ、ナイフの確認をする。リヴァイが戻ってこれば普通に窃盗に行くだろう。その間にAは依頼をこなす計画を練っていた。
「何者だてめぇ!」
「人は僕を悪魔と呼ぶ」
「…あ?」
「貴様…まさか!」
血まみれドール、と叫ぼうとした男は血をふき、一瞬で倒れた。Aは奥に進み、依頼をこなす。そしていつものように金を配っていた。
「ありがとうございます…」
「早く元気になってください」
その後、Aたちの運命は大きく変わった。依頼により、別行動をしていたA。その間に仕事に行ったリヴァイたちは捕まり、地上へと連れて行かれた。
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カナタ - ページ25の力強いな、が、血からになっています (2017年6月14日 17時) (レス) id: f50bbbd9e0 (このIDを非表示/違反報告)
ミカサ - 面白い…更新した。 (2017年6月2日 0時) (レス) id: aea40fe94e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御煉 | 作成日時:2015年9月3日 23時