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Blutige Vergangenheit28 ページ35

取り押さえられたAは膝から崩れ落ちた。

「おいおい…ったく、散々逃げ回ってくれたな」

銀色の髪の男が言う。粉まみれになったもう一人の男は、Aを見て鼻で笑った。同時に、銀髪の男も、粉まみれの男を見て笑う。

「しっかし、リヴァイ!ほんと見事にやられたな!」
「うるせぇ…」
「ひぃっクク…ふぅ、さてと、お前はAだな?」

Aは仮面の裏から睨みつける。すると、仮面に手が伸びてきた。なすすべなく奪われる。

「まったく、お前の情報手に入れるの、どんなけ大変だったか」
「いまさら、なんだよ」
「まぁまぁ、手荒な真似は謝るから怒るなよ」

ファーランがAに馬をなだめるように手を動かす。一方リヴァイは、粉を全て払い落としてそばにある壁にもたれていた。

「何の用だよ…お前ら窃盗団が暗殺者の僕に、何の用だ」
「その前に、仲間だろ?」
「…は?」

ファーランの言葉にAは首をかしげた。心底嫌な顔をして。

「覚えてないのか?」
「…っ!そ、そんなのとっくに…」
「なら、てめぇを殺さねぇと厄介だな。この先俺達はてめぇに命を狙われるかもしれん」

今まで黙っていたリヴァイが、ナイフを抜き出してAに向ける。Aは、何もせず首を差し出す。

「…てめぇ」
「一思いにやれよ」
「…」

差し出された首に驚いたのか、または情がわいて躊躇っているのか、リヴァイはナイフを振り下ろさずにいた。

「やれよ。僕がいたら商人は殺しまくるし、命は狙われる市で大変なんだろ?さぁ、殺せよ。誰もリヴァイを責めたりしねぇ」
「…リヴァイ」

ファーランが心配そうに、その光景を見つめる。そのとき、Aはマントの中に隠し持っていたナイフでファーランを逆に組み伏せた。

「っ…おいおい」
「形勢逆転。男に力が負けるほど、僕は甘くはない。ついでに、リヴァイの手を汚させることもしないし、安心しろよ?お前らに関する依頼は今までも何件かあったが、断ってるからよ」
「てめぇは、なぜ俺達から離れる?」
「さぁ…それだけはわからない。なんでもいいだろ?イザベルたちと仲良くやれよ」

ゆっくり、ゆっくりとファーランを拘束しながら後ろに下がる。そこでファーランを解放し、ナイフを構えながら走った。二人は追わず、ただ茫然と立っていた。

(クソ…腹のダメージがやべぇ…顔も熱い…ん?)

ふと、顔に手をやると仮面を奪われたことを思い出した。

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カナタ - ページ25の力強いな、が、血からになっています (2017年6月14日 17時) (レス) id: f50bbbd9e0 (このIDを非表示/違反報告)
ミカサ - 面白い…更新した。 (2017年6月2日 0時) (レス) id: aea40fe94e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御煉 | 作成日時:2015年9月3日 23時

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