Blutige Vergangenheit21 ページ28
Aがリヴァイの上に乗っかり、ナイフを振りぬいた。リヴァイは余裕な顔のまま見ていた。
「おい!」
《キンッ》
ファーランが叫ぶと同時に、金属と何かがぶつかる音がした。おそるおそるファーランが目をむけると、Aが振りぬいたナイフは地面にぶつかっていた。頭を押さえて苦しんでいる。
「お、おい…」
リヴァイも動かず、じっとAを見ていた。しばらくすると、糸が切れたようにリヴァイの上に倒れ込んだ。
「おい…大丈夫か?」
「…気を失いやがった」
「なんだったんだ?ありゃ」
「さぁな。こいつを元の家に連れて行け」
「リヴァイはどうす――…ッ!」
ファーランがリヴァイの顔を見ると、首のそばにキズがあった。
「あぁ…行ってくる」
ファーランはAを抱きかかえて立体起動で出ていった。リヴァイは鏡と歪んだナイフを見てフッと笑った。
(おもしれぇ)
首を洗い、止血する。ギリギリのところだった。
(アイツ、振りぬく瞬間に一瞬目が正気に戻りやがった…だが、助かった)
止血をし終るとファーランが戻ってきていた。
「大丈夫か?」
「あぁ」
「アイツ、なんだったんだろうな」
「さぁな」
「リヴァイ、アイツをどうして押しのけなかった。普通に死んでたぞ」
「あ?さぁな」
「はぁ…」
ファーランは大きなため息をついた。
一方Aは自分の部屋のベッドで目を覚ました
「…ん?」
「お、目が覚めたか」
「…へっ…アバロン…あっ!!」
「おい、大声出すなよ」
「アバロン…なぁ…僕、どうやってここに来たんだ?」
「ファーランが連れてきた。お前、気絶してたからな。疲れ果ててたらしいぞ」
「…リヴァイ…リヴァイは!?」
「知らねぇが…なんかあったのか?」
「どうしよう…僕…本気で…」
「あ、おい!」
ぶつぶつとつぶやきながらAは飛び出していこうとした。それをアバロンが止めた。
「なんでもいい…話しがある」
「…わかった」
Aは椅子に腰かけ、アバロンも正面の椅子に座った。
「今までお前が俺の言うことを聞いたことはない。だから、今回も無理だと思ってた。…だから、一つ条件を出す」
「なんだよ…」
「絶対に危ないと思ったら手を引け。何よりも自分の命を優先しろ」
「そんなのわかってる」
「わかってねぇよ…」
あきれたアバロンの顔を見てAはフッと笑ったが、すぐに元も顔に戻した。
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カナタ - ページ25の力強いな、が、血からになっています (2017年6月14日 17時) (レス) id: f50bbbd9e0 (このIDを非表示/違反報告)
ミカサ - 面白い…更新した。 (2017年6月2日 0時) (レス) id: aea40fe94e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御煉 | 作成日時:2015年9月3日 23時