Wartime Karriere8 ページ10
すぐさま家の間からフードと仮面をかぶって出ていく。リヴァイの顔は水で濡れているところを見ると拷問を受けたのだろう。
「…リヴァイ」
「っ、A」
「なんだね君は」
「僕は―――「こいつは関係ねぇ」リヴァイ!」
「仮面を外しなさい」
「外すな!」
「…っ」
リヴァイを信じるか、従順に振る舞うか迷うが、リヴァイを信じることにした。イザベルとファーランは心配そうにAを見ていた。結局リヴァイを信じることにした。
「こいつは…確かに俺の仲間だが立体起動には乗れねぇし、ナイフの扱いも散々な野郎だ。こいつは連れて行っても意味ねぇ」
リヴァイをかばうように立っていたAは後ろを振り返った。
『い ま す ぐ に げ ろ』
「っ―――!」
「こいつはお荷物だ。いても仕方ねぇ」
「そうか、ならいい。そこの君、すぐにここから離れなさい」
「…っ」
ぎゅっと唇をかみしめ、目の前の男を睨む。ふと、その男のそばに立っていた髭の生えた男に目をやる。
(調査兵団―――っ。つまり、こいつら全員…ロヴォフの言う通りだったか…)
どうすればいいかわからなくなったAはとりあえず交渉を試みた。
「…名前は?あんた」
「調査兵団分隊長エルヴィン・スミスだ」
「そうか…エルヴィン。少しでいい、リヴァイたちと話をさせてくれ」
「…一人だけだ」
どうすればいいかわからず、リヴァイたちに顔を向けた。イザベルとファーランは二人とも笑ってい頷いた。
「リヴァイ兄貴にしなよ」
「俺たちよりもリヴァイのがいいだろ?」
「…二人とも…わかった」
エルヴィンに伝えると、リヴァイの周りの兵はいったん退いた。ただし、いつでも攻撃を仕掛けられる距離にいる。
「リヴァイ…僕は、どうすればいい?」
「オレたちは、地上に行く。あいつとの取引だ。だが、お前だけでも残れ」
「なんでっ」
「お前は、ここにいるべきだと思う。オレの勘だ」
「でも、僕は…」
「オレは必ずお前を迎えに来る。その時は、地上で一緒に暮らそう」
「…うん」
「それと、オレの左ポケットの中を見ろ」
「…ん?」
手を入れると、何か固いものに手が当たった。出てきたのはナイフだった。
「それをやる。まだそんなに上手かねぇが…だから、オレが来るまでそれを預ける」
「…うん」
「約束だ。オレは必ずお前を迎えにくる。それまで待ってろ」
「そろそろいいかな?」
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ミレン(プロフ) - カリンさん» ありがとうございます!頑張らせていただきます! (2017年1月25日 7時) (レス) id: b76c4cbd4b (このIDを非表示/違反報告)
カリン - 本当に楽しい作品です!頑張って下さい (2017年1月24日 23時) (レス) id: 156ef3ff5c (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - お気に入りの登録してくださった皆様、ありがとうございます!決してなりすましではありません;;w心の底から目を腐らせてしまったことへのお詫びと、見てくださった感謝を申し上げたいと思います。 (2015年11月24日 23時) (レス) id: dbdaa525d4 (このIDを非表示/違反報告)
未恋ハンジ(プロフ) - ここに何かコメントおいてってくれると駄作者が犬のように喜んで駆けずり回ります☆ (2015年8月23日 16時) (レス) id: e4550b7e27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御煉 | 作成日時:2015年8月22日 23時