Wartime Karriere28 ページ30
「兵長!やりすぎです!」
ペトラが叫ぶ。そこへエルドがやってきた。
「Aが元気になったときの為に色々持ってき―――え、ちょっと兵長!?」
あわてて袋を放り投げて駆け寄ると、ようやくリヴァイはカムリを放す。
「てめぇのせいでアイツは壁外調査に出れなくなった」
「…そ、それは」
「いいか、アイツがやったことは死に急ぐも同然だ。壁外なら、てめぇは切り捨てられるべき命だっただろう。つまりお前は死んだも同然だ」
「ひっ…」
「だが、結果助けてお前は軽いねんざで済んだ。命の恩人に例も感謝もなしか?」
「お、俺は…」
「何だ、言ってみろ」
「…い、いえ」
カムリは汗をかき、血の気の引いた顔をしていた。エルドは何があったのかわからずに立ち尽くし、グンタとオルオはにらみつけ、ペトラにいたっては蔑んだ目で見ていた。
「俺がいっているのは、卑怯な手を使ったことだ」
「え?」
「どういう意味ですか?兵長」
「おいカムリ、捻挫してたんだよな。なぜ地面に平気で足をついていられる?」
「あ、本当だ!」
「あっ…こ、これは」
「半刃刀身の刺さり方が異常だった。あのまま倒れればお前には当たらない。助けに来たAには当たる、そういう風になっていた。誰かに意図的に切られたこともな」
「こいつっ!!」
「まてグンタ」
ペトラに変わりエルドが止める。
「てめぇは、地下街から来た奴が、正規の訓練を経てないAが、調査兵団にいるのが許せなかったんだろう?」
「あぁ、そうだよ!斎須尾は憲兵団にひるために死ぬ気でやってきた。だが!結果は上位に入れずに自暴自棄になって調査兵団を選んだ。その中でアイツは…訓練を経てないアイツが!どうして俺たちより実力があるんだ!!そりゃやけになるだろ!?」
「俺はどうなる」
「あ!?」
「オレもアイツと同じ、訓練を受けずに地下街から来たがな」
「な―――うっ!」
何かを言おうとしたカムリの腹に蹴りを入れ、黙らせる。あまりのリヴァイのオーラに一同黙る。
「てめぇらは各自訓練をやれ。指揮はエルドに任せる」
「は、はい!!」
部屋を出たリヴァイは壁を殴りつけて出ていった。
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ミレン(プロフ) - カリンさん» ありがとうございます!頑張らせていただきます! (2017年1月25日 7時) (レス) id: b76c4cbd4b (このIDを非表示/違反報告)
カリン - 本当に楽しい作品です!頑張って下さい (2017年1月24日 23時) (レス) id: 156ef3ff5c (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - お気に入りの登録してくださった皆様、ありがとうございます!決してなりすましではありません;;w心の底から目を腐らせてしまったことへのお詫びと、見てくださった感謝を申し上げたいと思います。 (2015年11月24日 23時) (レス) id: dbdaa525d4 (このIDを非表示/違反報告)
未恋ハンジ(プロフ) - ここに何かコメントおいてってくれると駄作者が犬のように喜んで駆けずり回ります☆ (2015年8月23日 16時) (レス) id: e4550b7e27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御煉 | 作成日時:2015年8月22日 23時