第60話 ページ10
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エレンごめんなさい。神様どうか、
この夜の事だけは時間を止めて許してください。
忘れて、なかったことにして
全ての現実を受け入れるから
愛しい人との最初で最後の口付けは、
あの人にされたものよりも甘く優しく落ち着く
リヴァイさんは微かに閉じていた瞳を開けて、唇を離す
「…てめぇも目閉じろ、やりにくいだろうが」
「…嫌です」
そうハッキリ言えば、
リヴァイさんは「はぁ?」と睨みつけてくる。
「目を閉じたら、リヴァイさんじゃないんじゃないかって不安になるんです」
「…アイツに何された」
「……今してること、しようとしてることです」
そう呆れて恥ずかしくなり無理やり笑ってみると、リヴァイさんは険しい表情のまま私を抱きしめた
「今すぐアイツをぶっ殺してぇ」
「そうですね…私もです」
「辛かったな」
「…目を閉じて、今私に触れているのはあの人じゃない……リヴァイさんなんだって……思って…」
「もう忘れろ」
「ッ…」
「お前は俺にしか抱かれてねぇよ」
自然と溢れた涙をキスで拭い、もう一度深く口付けを交わす。目を閉じれない私にリヴァイさんは「好きなだけ見てろ」と笑った
だんだん忘れていく、辛いこと。
私は今幸せだ。愛する人に抱かれて、
好きだと言って求めている。
彼の背中にしがみつき、嬉しい涙を流しながら
幸せな時を過ごしている。
これが最初で最後だと分かってるから、何度も伝えた。今まで伝えきれなかったこと、そしてこれから伝えきれないことを。
「リヴァイさんッ…」
愛しています。
これからも貴方は、私の大切な人。
愛していた人、特別な人。
出会えただけで十分だと
思うくらい、いいですよね?
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ゆかり(プロフ) - 途中からずっと泣いてましたwwはてなさんの作品読ませてもらってとても感動しました。ほんとにありがとうございます。 (2021年5月23日 21時) (レス) id: 927c3428d3 (このIDを非表示/違反報告)
はてな(?)(プロフ) - さき。さん» ご観覧、ご感想ありがとうございます。感動して頂けて凄く嬉しいです!私も、さき。様の言葉に泣きました…。本当にありがとうございます。 (2021年4月15日 18時) (レス) id: 2bed4e8e7b (このIDを非表示/違反報告)
さき。(プロフ) - すごく好きです…!悲しく、苦しい恋もありながら、とても綺麗な終わり方で…思わず泣きました…。こんな素晴らしい作品に出会えたことを嬉しく思います!!! (2021年3月9日 23時) (レス) id: bc9aead4c2 (このIDを非表示/違反報告)
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