第52話 ページ2
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リヴァイside
これもお前の仕業か?なぁ、エルヴィン…
あのクソ野郎と繋がっていたのはお前だけだ。
現にクソ野郎は「エルヴィンと楽しい話をした」と言っていた。これもてめぇらの作戦のうちってか
てめぇは何処まで俺を怒り狂わせたら気が済むんだ
このままじゃあ、ペトラと結婚してもお前を殺したくて堪らなくなるじゃねぇか
お前の肉片一つも残さず細かくバラバラにしてッ…
今すぐにでもお前を殺してぇよ、エルヴィン
無意識に握りしめていた拳から
血が微かに流れていった。
「Aは何処だ」
「…さぁ、知らないな」
「ふざけんじゃねぇ」
調査兵団本部へと顔を見せ「リヴァイ」だと言えば、すんなり入れた。
エルヴィンの部屋だと通され、
扉を開けると奴は相変わらず微笑んでいた
第一声にそう尋ねれば、
野郎は微笑んだまま首を傾げる
「てめぇがあのクソ野郎に俺へAの婚約者を演じろと命令したんだろうが…俺とAを引き離すために」
「やっと調査兵団へ入団すると思って来てくれたのかと思えば…そんな話か」
「おいおいおい、本気で俺を呆れさせるな。いい加減てめぇの首をはねたくて仕方ねぇんだよこっちは…」
「私と彼は違う目的だが、同じ解決策だったというだけだ。私が提案した訳じゃない」
「ゴチャゴチャうるせぇな、聞いたことだけ話せ。てめぇとクソ野郎が考えたクソくだらねぇ作戦でAをどこへやった」
睨みつけるとエルヴィンは
やっと笑顔をしまい一つタメ息を吐いた。
そして椅子から立ち上がっては、窓の景色を眺める
「リヴァイ、この世界は残酷だろう。現実を受け入れろ、そして我々と一緒に人類を救え。それがお前が成すすべき選択だ」
「てめぇに決められた選択なんざ後悔しかねぇだろうよ」
「なら、お前はペトラという女性と結婚する。そしてその家系を支え後世に繋いでいく、そうすると決めたのなら彼と彼女がどうなろうが関係ないだろう」
「そうじゃねぇ!Aはエレンとなら居場所を作れると言って俺から離れて行ったんだよッ…あのクソ野郎じゃねぇ!」
「落ち着け、リヴァイ。今日のお前はらしくないな」
あぁそうか、今の俺はらしくねぇか。
なら、お前を殺したくても我慢していたいつもの俺らしさがない今ならお前を殺してもいいよな?
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ゆかり(プロフ) - 途中からずっと泣いてましたwwはてなさんの作品読ませてもらってとても感動しました。ほんとにありがとうございます。 (2021年5月23日 21時) (レス) id: 927c3428d3 (このIDを非表示/違反報告)
はてな(?)(プロフ) - さき。さん» ご観覧、ご感想ありがとうございます。感動して頂けて凄く嬉しいです!私も、さき。様の言葉に泣きました…。本当にありがとうございます。 (2021年4月15日 18時) (レス) id: 2bed4e8e7b (このIDを非表示/違反報告)
さき。(プロフ) - すごく好きです…!悲しく、苦しい恋もありながら、とても綺麗な終わり方で…思わず泣きました…。こんな素晴らしい作品に出会えたことを嬉しく思います!!! (2021年3月9日 23時) (レス) id: bc9aead4c2 (このIDを非表示/違反報告)
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