【銀魂 夢小説】Q.無口でシャイな彼を夢中にさせるには？【斎藤終】

Question5 ページ7

『私、終さんの声聞いても絶対変だとか言いません。声如きで幻滅するくらいの気持ちで、貴方と付き合ったつもりはないですから！』



ちょっと必死過ぎたかな……でも、これは本当の本当に、私の本心だ。

付き合い始めた当初は、友達や同僚に「あんなイケメンさんと付き合えるだなんて羨ましい」とか言われたものだ。

ただ、勘違いはしないでほしい。確かに顔もタイプではあったけど、私は彼の内面に惹かれたのだ。

そう多くは語らないけど、義理堅く優しい彼の内面に。声だけで幻滅するだなんて、それこそただの面食いではないか。

こんな言い方は失礼だとは思うけど、過去に付き合ってきた人とは何か違うものを感じる。信念を持っているというか、何というか。



「……っ」

『あ、でも……本当に嫌なら、無理しなくても良いで』

「……A」



少し突っ走り過ぎたか……そう反省しようと、引き下がろうとした瞬間。私の声でも、ましてや近藤さんや他の隊士さん達のものでもない、聞き覚えのない声が降ってきた。

バッと少し下げていた頭を上げると、終さんが口元の黒い布を外して口を動かしていた。今確かに喋ったのだ。



『し、終さん、今、声出して』

「……そ、そうだZ。おかしく……ない？」

『か……』

「？」

『かっこいい……です……』



控えめに放たれた声は爽やかさもありつつ、でもとても落ち着いたトーンの青年声だった。

声がかっこよかったのも驚いたけれど、何より私の我儘を聞いてくれた方が嬉しかった。私の前で初めて声を発してくれた事に、嬉しさを感じずにはいられない。

声を褒められた事に恥ずかしがっているのか安堵したのかどちらなのか、彼は視線を逸して頬を染めて黙っている。



『ありがとう終さん、勇気出してくれて……好きですよ』

「っ……ぼ、僕も……好き」

『えへへ』



……なんて、その時は頬が熱くなるのを感じながらはにかんでみたけど、まさか好きって言ってくれるとは思わなくて、内心心臓をバクバクと響かせてました。

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