男子校の中に、1人女とか大丈夫なんですか？【twst】 (ページ13)

今日:5 hit、昨日:2 hit、合計:49,873 hit

混乱ページ13

Leona side

((ﾎﾞｰﾝﾎﾞｰﾝﾎﾞｰﾝﾎﾞｰﾝ

授業が終わり、放課後。

俺は再び、1年の教室近くに来た。

アイツが教室から出てくるのを待つ。

「あ、サバナの寮長だ」「相変わらず威圧感すげぇ…」「1年の教室に用かな？」

教室から出てくる1年が、ヒソヒソと俺の事を話す。

レ「ﾁｯ…早く出てこいよ…」

貴『あ、あの…』

待つこと数分、アイツは俺に声を掛けてきた。

レ「あ？あぁ、さっきの…」

俺を見る瞳は、少し怯えているように見える。

…こいつ、昔はこんな性格じゃなかったはずだろ。

【あの事】があってから…変わっちまったのか？

貴『先程は…本当にすみません、でした…』

また謝られる。

レ「別に…怪我してねぇし、そんな謝んな」

なるべく怖がらせないように言う。

そうすると、安心した顔になった。

貴『は、はい…えっと…お名前、お聞きしても？』

…やっぱ覚えてねェか。

レ「…俺はレオナ。サバナクローの寮長だ」

名前を聞くと、首を傾げる。

貴『あの…どこかでお会い…した事あります…？』

!!覚えてたのか。

レ「ﾊｯ…今更、思い出したか？俺はお前の兄の知り合いだ」

酷く驚いた顔…みるみる顔色が悪くなっていく。

((ｶﾞｸｯ

いきなり膝から崩れ落ちた。

レ「？どうした」

貴『う…うぁぁぁぁぁ!!』

突然頭を抱えて叫び、涙を流し出した。

レ「おい、どうした」

貴『何で…何で何で何で何で何で何で!!兄さん…あんなに笑ってたじゃない…ねぇ…何でよ!!』

((ﾊﾟｷｯ…

コイツの周りが凍り始める。

魔力が暴走を起こしてるのか？

目の焦点が合っていない…酷く混乱し、情緒不安定になっている。

レ「ゆっくり息を吸え」

貴『ｸﾞｯ…ｹﾎｯ…ﾋｭｯ…』

過呼吸を起こし始めた。

周りの奴らは見てるだけ…

ﾁｯ…どうすれば。

？「そこを退け、仔犬」

レ「クルーウェル…」

理系科目担当教師、クルーウェルが騒ぎを聞きつけやって来た。

ク「コイツが俺のところに来た」

指さす方向には、入学式の時に一同騒然させた謎の狸。

グ「いきなり頭を抱えて、泣き出したんだゾ!!」

ク「酷い混乱状態だな。グレイ、立てるか？」

貴『ﾊｯ…せん…せ…？』

ク「そうだ。保健室に行くぞ…俺が付き添ってやる」

((ﾋｮｲｯ

少し落ち着きを取り戻したコイツを、軽々と抱えあげるクルーウェル。

ク「他の奴らはさっさとハウスしろ」

行動を起こさなかった奴らを一蹴し、保健室に行った。

レ「…ｸｿｯ」