第284夜 ページ4
ーNosideー
モルジアナは咄嗟に追いかけようとするが、鎖に纏っていた炎がふと消えてしまった。
魔力が尽きてしまったようだった。
まずい、このままでは海に落ちる。
ぐらりと体が傾き、思わず身を固める。
その時、誰かがモルジアナを抱きとめた。
「まったく、貴方は無茶をしなければ気が済まないのですか？
モルジアナ殿」
そう言いモルジアナを見下ろしながら、白龍は呆れたようにそう言った。
「はく、りゅうさん…」
「魔力が尽きたようですね。
…仕方がありません、王宮まで送って差し上げます」
そう言いながら白龍さんはシンドリアの方に再び方向転換する。
「すみません…」
思わず謝るが、白龍さんからの返事はなかった。
そのまま私は気を失ってしまった。
「…お前さっきから運んでばっかだな？」
「…うるさいですよ」←
ツクヨミの周囲を、シンドバッド、アリババ、アラジン、A、そして紅炎、紅覇が取り囲んだ。
「これは流石に部が悪いな」
そう言い、何かをボソリと呟いた。
通信用の魔法道具があるようだ。
「アラジン、君は時雨くんたちの方に行ってくれ。
暁という女性を助けられるかもしれないからな…」
「だ、だけどAおねいさんが…」
シンドバッドの言葉に、隣にいたAに目配せをする。
とても大丈夫な状態とは言い難かったが。
「僕は、大丈夫だから…暁をお願い」
アラジンが心配げな視線を投げかけるので、Aは顔を顰めたままそう言う。
「う、うん…、わかったよ。
無理しないでね…」
そう言い残し、アラジンは黒いジンとの戦いが続く時雨たちの元へ向かった。
「…A、君は王宮に戻りなさい。
その状態ではまともには戦えないだろう…、魔装は解けないのか？」
シンドバッドがAにそう尋ねる。
「解けなくは、無いと思う…。
やり方わかんないけど」
シンドバッドの問いに答えた時。
「
小さな声が聞こえた。
「ッ！？」
直後、Aの両耳に付けられていた魔法道具である耳飾りが、パンッと音を立てて粉々に砕けた。
Aが思わず耳を押さえ、声の下方を振り返るとそこにいたのは陽炎だった。
「酷いですツクヨミ様。
まだ決着ついてなかったのに」
無表情のままそう言う陽炎。
「も、モルジアナは…！？」
アリババは思わず声を張り上げた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 50人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
北狐(プロフ) - ユメさん» コメントありがとうございます！そうなんですか！！そうなんですか！！もちろんですよー！！(*´>ω<) (2021年7月2日 12時) (
レス) id: 77f9ebe255 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ - めっちゃ面白かった！北狐さん！私もマギ好きなんです！もしよければ友達になってくれませんか？ (2021年7月2日 9時) (レス) id: c40c3ba588 (このIDを非表示/違反報告)
北狐(プロフ) - なこぞうさん» コメントありがとうございます！えええっ、嬉しいです…！pixiv版では内容少し変わってくると思います…！向こうは更新ゆっくりかと思いますが、そちらもぜひよろしくお願いします！ (2021年6月7日 21時) (レス) id: 77f9ebe255 (このIDを非表示/違反報告)
なこぞう(プロフ) - はじめまして！なこぞうと申します！pixivからきました！ものすごく面白くてリメイク版の方ですが一気読みしてしまいました（汗）更新頑張ってください！応援してます！ (2021年6月7日 13時) (レス) id: 55f0d7c163 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：北狐 | 作成日時：2021年4月26日 22時
