第309夜 ページ29
ーNosideー
全員が思わずその声の方に振り返ると、煌々と輝く巨大な八芒星が二つ、空に浮かんでいた。
「アリババ君…!!」
嬉しげにアラジンが声を上げた。
「いくぞ小僧!!」
「わかってらぁ!!
これで終わりだ…!!」
紅炎の言葉とともに、空に浮かぶ八芒星が力強く光り始める。
「恐怖と瞑想の精霊よ」
「礼節と厳格の精霊よ」
「「汝が王に力を集わせ、地上を裁く大いなる業火をもたらせ!!!」」
激しく八芒星が輝き、アリババの八芒星の前には剣を持った炎の巨人が、紅炎の八芒星の前には白い炎の竜が現れる。
「
「
同時に極大魔法が発動。
すると、紅炎の白い炎の竜が、アリババの炎の巨人の剣に吸い込まれるように絡みつく。
「Aおねいさん、僕らも!!」
アラジンがAに手を差し伸べる。
「うん、任せて!!」
その手を取り、二人の魔法を発動させる。
「「
二人の複合魔法の炎が一直線に巨人の剣に向かい、解き放たれる。
巨人の剣はさらに炎を蓄え、巨大な大剣になる。
すると、それに対抗するようにジンの背後にも黒い八芒星が浮かび上がる。
そして、先程のツクヨミが発動した極大魔法のように、ジン自身が黒い炎を纏う。
「うおおおおおお!!!!!!」
叫び声をあげ、アリババはアモンの剣を勢いよく振り下ろす。
炎の巨人は黒いジンに向かい、同様に剣を振り下ろした。
それをジンはなんとか受け止める。
「「いっけえええぇえぇぇぇ!!!」」
Aとアラジンは思わず声を張り上げた。
「「いけええええええええ!!!!」」
さらに時雨、紅覇も思わず叫ぶ。
それに呼応するように、アリババはさらに魔力を込め、声を張り上げた。
「うおおおおおぉぉぉぉ!!!!」
互角に思えたジンと炎の巨人だったが、皆に応えるように炎の巨人に軍配が上がった。
勢いを増した赤と白の炎が、ジンに一気に襲いかかる。
炎の剣を抱えきれなくなったジンはやがて炎に包まれ飲み込まれゆく。
次第に強くなる激しい炎に焼かれ、黒いジンは苦しげに叫び声をあげる。
誰として目を逸らさず、固唾を飲んでその様を見守った。
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北狐(プロフ) - ユメさん» コメントありがとうございます!そうなんですか!!そうなんですか!!もちろんですよー!!(*´>ω<) (2021年7月2日 12時) (レス) id: 77f9ebe255 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ - めっちゃ面白かった!北狐さん!私もマギ好きなんです!もしよければ友達になってくれませんか? (2021年7月2日 9時) (レス) id: c40c3ba588 (このIDを非表示/違反報告)
北狐(プロフ) - なこぞうさん» コメントありがとうございます!えええっ、嬉しいです…!pixiv版では内容少し変わってくると思います…!向こうは更新ゆっくりかと思いますが、そちらもぜひよろしくお願いします! (2021年6月7日 21時) (レス) id: 77f9ebe255 (このIDを非表示/違反報告)
なこぞう(プロフ) - はじめまして!なこぞうと申します!pixivからきました!ものすごく面白くてリメイク版の方ですが一気読みしてしまいました(汗)更新頑張ってください!応援してます! (2021年6月7日 13時) (レス) id: 55f0d7c163 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:北狐 | 作成日時:2021年4月26日 22時