第307夜 ページ27
ーNosideー
ツクヨミの体を飲み込み、黒いジンと化したそれは、威嚇するように咆哮を上げる。
それは大気を震わすように、ビリビリと響き渡った。
それが鳴り止んだ時、何故か紅炎がふと笑った。
紅炎を見たAは思わず、彼の顔を覗き込む。
「煮え切らない状態のまま戦いが終わってしまうのかと思ったが…安心した。
このまま俺のアシュタロスの炎が喰われたままでは癪だったからな」
(あ、そこ気にしてたんだ)←
紅炎の言葉に思わずそう思うA。
「おい、バルバッドの!!」
「へ!?
は、はい!!」
「極大魔法を発動しろ。
ありったけの魔力を込めるんだ」
「え!?」
紅炎の指示に、思わずアリババは戸惑う。
「そうか…、アリババ君、思い出してよ!
僕とAおねいさんのの
「あぁ、なるほどな!」
迷宮でアラジンとAが使って見せた魔法を思い出し、アリババは納得する。
「それなら、僕らは時間稼ぎだね、みんな!」
炎系の金属器を持っていないシン達に声をかける。
「よし、わかった。
アリババ君、こちらは俺たちに任せてくれ!」
と、シンは笑顔でアリババにそう言った。
「A、君は無理をするなよ。
きっとジンは君を狙ってくるはずだ」
「もちろん、大丈夫!」
シンドバッドの言葉にそう答えた時、ロロがAに話しかけた。
「祇夕、まだルフからの魔力の供給はあるか?」
「え?
うん、あるけど…」
「その供給がなくなった時が体の限界だ。
無くなったと感じたら俺に言え」
「う、うん!」
ロロの指示に、Aは戸惑いながらもコクリと頷いた。
「俺は一度暁を王宮に送り届けてから戻る」
十六夜はそう言い残し、アラジンのターバンに横たえられた暁を抱きかかえ、その場を飛び去った。
「
「
「
それぞれがアリババ、紅炎達からジンの気を逸らすように攻撃を仕掛ける。
だがジンの周りには
「チッ、かてぇな」
「埒が空きませんね…」
他の者たちにも疲労が見えていた。
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北狐(プロフ) - ユメさん» コメントありがとうございます!そうなんですか!!そうなんですか!!もちろんですよー!!(*´>ω<) (2021年7月2日 12時) (レス) id: 77f9ebe255 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ - めっちゃ面白かった!北狐さん!私もマギ好きなんです!もしよければ友達になってくれませんか? (2021年7月2日 9時) (レス) id: c40c3ba588 (このIDを非表示/違反報告)
北狐(プロフ) - なこぞうさん» コメントありがとうございます!えええっ、嬉しいです…!pixiv版では内容少し変わってくると思います…!向こうは更新ゆっくりかと思いますが、そちらもぜひよろしくお願いします! (2021年6月7日 21時) (レス) id: 77f9ebe255 (このIDを非表示/違反報告)
なこぞう(プロフ) - はじめまして!なこぞうと申します!pixivからきました!ものすごく面白くてリメイク版の方ですが一気読みしてしまいました(汗)更新頑張ってください!応援してます! (2021年6月7日 13時) (レス) id: 55f0d7c163 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:北狐 | 作成日時:2021年4月26日 22時