【場地圭介】狼さんは孤独がお好き (ページ31)

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デートは毎回バイクに乗って、がお決まり。

圭介君は私をバイクの後ろに乗せて、色んな所に連れて行ってくれる。

頬に当たる風と、彼の背中の温もりが心地良くて、バイクに乗るのが好きになった。

付き合ったことを千冬君に報告すると、彼は目をキラキラさせながら圭介君の話を聞いていて。

｢流石です、場地さん！｣と言った彼に耳と尻尾が再び見えて、声を殺して笑った。

初めてのキスは、3回目のデートの帰り。

いつもみたいに部屋の前で別れようとしたら、圭介君に腕を掴まれた。

『どうしたの？』

そう彼の方を向いた私の唇に、軽く、けれどしっかりと圭介君の唇が当たる。

じんわり熱くなる、頬と唇。

暗くて良かった。多分、今すごく顔が赤いから。

｢.....また、明日｣

そう言って離れた圭介君の腕を、今度は私が掴む。

もう1回したい。

熱に浮かされた頭でそう思った私は、背伸びをして彼にキスをした。

圭介君の片手が私の後頭部に、もう片方の手が腰に回る。

今度はすぐに離れず、お互いの唇の感触を忘れるまいとするかのように、長く触れ合った。

『.....おやすみ』
｢.....おう｣

なんとなく気恥ずかしくなって、俯いて別れたっけ。

次の日圭介君は、私の顔を見るなり真っ赤になってた。

自分からしたくせにね。