答えは分かっている(傭兵) ページ5
レコードを集めることが私の趣味だ。今どきの音楽も好きなのだがレコードならではのノイズが混ざったような一昔前の音楽の方が好きだ。
だけど学校では言えなかった、皆アイドルや流行りのアーティストに夢中だから私の好む音楽に興味がないのだろう。そんなもやもやの中、私の音楽趣味を認めてくれる人がいた。男子校に通う幼なじみのウィリアムと彼から紹介されたナワーブくんだった。
「ふぅん…、あんたいい趣味してるな。俺この曲好き」
今私はナワーブくんを家に呼んで音楽談義を楽しんでいる。彼が先程手に取ったのは一昔前のディスコソングだ。
「ほんとに！？にしてもナワーブくんって音楽に詳しいよね」
「あぁ、昔ダンスをやってて…そこの教室の先生がこういう曲でウォームアップを作ってたからいつの間に聞いてたというか」
幼い頃に聞いた曲は人の好みに影響する、とはこの事だろうか。
「なぁA、次はこれを聴いてみたい」
そう言いながら彼から渡されたレコードを見ると目を丸くした。内容はラブソングなのだが内容がともかく甘ったるく色っぽいから私は1度聞いただけで恥ずかしくなって封印していたのだ。
「…顔赤い、熱あるのか？」
「い、い、いや……その曲はちょっと……恥ずかしいというか」
「なら言い方を変えよう、これは俺の気持ちだ。あんた…いや、Aがこれを流すなら気持ちを受け入れたと俺は解釈するが」
普段からあまり目を合わせずに話す彼が今は目をじっと合わせながら私に向かって話していた。ウィリアムから聞いた話によると目をじっと合わせて話したら彼は真剣らしい。
私はどぎまぎしながらレコードを拭いてレコードプレーヤーにそっと彼の気持ちを乗せた。
シェルピンクに思いを乗せる(画家)→←ハイスペック母性には抗えない(画家、納棺師)
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薄荷ゼリー(プロフ) - 通りすがりさん» コメントありがとうございます、更新率は低下してますが今後もご愛読頂ければ思いますm(*_ _)m (2021年12月28日 12時) (
レス) id: a93fc2bc72 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり - ドキドキする話やクスッとくる話、色々あって読んでてとても楽しいです！（≧∇≦）応援してます⸝⋆* (2021年11月20日 15時) (レス) @page11 id: 2f87ec2489 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薄荷ゼリー | 作成日時：2021年6月14日 20時
