ハイスペック母性には抗えない(画家、納棺師) ページ4
荘園で隣部屋になった女がやたら構ってくる。ある時はご飯を用意されて洗濯物もされて挙句の果てには寝かしつけようとしてくるのだ。
最初は悪くないと思っていたがそれらが段々エスカレートし始めて正直うんざりだ、あまり他人には話したくなかったが納棺師に愚痴を聞いてもらうことにした。
「はっきり言います、無理」
「は?君だったら彼女を止められる方法が分かるって他のやつから聞いたんだけど?」
「彼女を止められる人はいません。寧ろ彼女は母性の塊どころか化身とも噂されているので一筋縄では無理ですね」
どうやら被害者は僕ではなく荘園のサバイバー全員とハンター側にも一部いるようだ。彼女の母性は僕らだけではなく敵側も懐柔してしまうのかと頭を抱えた。
「ちなみにこの茶菓子と紅茶も彼女お手製です」
「ふふ、イソップくんその紅茶しか飲みたくない〜って駄々こねてましたもんね」
「あんたいつからここに来たの!?」
「さっきから居ましたよ?エドガーくんが絵の具が無いって嘆いてたから絵の具補充して部屋に行ったら居なかったので…」
「実は僕がこっそり呼んだのですよ」
和やかににこにこしてる彼女と気味が悪いくらいににんまりしてる納棺師の奴に見つめられて気味が悪い。
「イソップくんったらいつも我儘な注文ばっかりで困ってしまいますからね」
「Aさんそう言いながら嬉しそうに世話を焼いてますよね」
ふふふ、はははと温度差のある笑い声に僕はただひたすら愛想笑いを浮かべるしか無かった。
答えは分かっている(傭兵)→←ストラトキャスターの浜辺(探鉱者)
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薄荷ゼリー(プロフ) - 通りすがりさん» コメントありがとうございます、更新率は低下してますが今後もご愛読頂ければ思いますm(*_ _)m (2021年12月28日 12時) (レス) id: a93fc2bc72 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり - ドキドキする話やクスッとくる話、色々あって読んでてとても楽しいです!(≧∇≦)応援してます⸝⋆* (2021年11月20日 15時) (レス) @page11 id: 2f87ec2489 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薄荷ゼリー | 作成日時:2021年6月14日 20時