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安「えっと。スーパーに行きたいんですよね?」
『はい』
距離はあるものの怖いものは怖いです
ごめんなさい安室さん。今すぐこの距離を増やしたいです。
教えてもらうとすぐ
『この先ですね。
発見しました。
ありがとうございました。
失礼しますペコ』
早いとこ言葉を並べて猛ダッシュしようかと体勢を整えようとしたが、暗闇から伸びる手に捕まってしまいました。
え、手?手?手?手えええっ!?
それは安室さんの手。
肩にかたかた肩におおおお置かれてる!?
『っ』
やだ!やだやだやだやだ!!
あの時と同じ手。
堅くてしっかりしてる男の手。
私はその手に────
『いやっ!』
拒否反応を起こします。
肩に置かれている手に繋がる腕を手の甲ではらい、すぐに彼から離れました。
やだ……気持ち悪い……
荒い息を吸う。寒くないのに体の震えが止まりません。
私はぎゅっと自分の体を抱き締めました。
安「怖い、ですか?……」
『ごめんなさい。どうしても怖くて……』
安「何か訳が?」
『何も……』
本当はある。本当は男の人が怖くなった理由がある。
だけど、言えない。まだ私はこの人を信用していないから。
私は人を信用できない。できなくなった。
安「…………そうですか……
あのー……良かったら克服しませんか?」
『?克服ですか?』
安「男性恐怖症を克服するんです。なくしませんか?」
安室さんはにっこりと微笑んだ。
私は暗いアスファルトに顔を向けて考え込む。
『克服したいです。だけど、どうやってすればいいか……』
ずっと克服しようと考えていたがやり方が分からなくて何もできなかった。
安「簡単ですよ。
────僕を使ってください」
『え?』
安「僕に馴れるんです。そしたら他の男性も怖くなくなりますよ?」
安室さんに馴れる……
一人の男性に馴れたら、もしかしたら他の人にも馴れるかもしれないってこと?
安「克服しましょう?」
コクン
安「良かった。では次は実行です。
一緒にスーパーに行きましょう」
い、い、い、一緒にスーパー!?
安「すぐ近くですから」
『いえいえ!安室さんはスーパーに用事ないですよね!?』
安「ありますよ〜」
嘘だあー!!!
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ましろなみ(プロフ) - ルルリアさん» ありがとうございます!!そう言っていただけて本当になによりです (1月7日 17時) (レス) id: c79dd3b270 (このIDを非表示/違反報告)
ルルリア(プロフ) - あの………すみません。これホントに処女作です?マジですんばらしい作品ですね!謎が多くて読者も楽しみながら読むことができます!何周もさせてもらって今コメントしておりますが、いつ読んでも何回読んでも飽きないですっ! (1月3日 12時) (レス) id: f93afeb2da (このIDを非表示/違反報告)
椛(プロフ) - お話凄く面白くて一気読みさせて頂きました。しかし、←、(((、///を使っている部分が少し読みにくいと感じたので普通に出版されている小説同様に先程記した部分を消すともっと読みやすくなる気がします…。私の個人的理由なので不快でしたら無視してください (2022年4月4日 14時) (レス) @page18 id: 6f2367cc34 (このIDを非表示/違反報告)
麗那(プロフ) - なみさん» こちらの作品で使用させて頂きましたhttps://uranai.nosv.org/u.php/novel/reina100075/ (2021年2月7日 3時) (レス) id: a41923e46c (このIDを非表示/違反報告)
莉咲(プロフ) - なみさん» わぁぁありがたいですねぇ!!私なんかの小説からでもなみ様の神作品を見つけて下さってありがたいですぅ!! (2021年2月6日 19時) (レス) id: 0f6e4a6db1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:真灯 x他1人 | 作成日時:2020年6月23日 16時