【イナイレ】どうか幸せに。２【不動明王】

２０．　今度こそ。２(佐久間視点) ページ25

ファイアードラゴン戦後、携帯に連絡が入った。


『緑川リュウジ、吹雪士郎の怪我によるリタイアにより日本代表選手に選ばれた』


怪我をしてしまった2人には申し訳ないが、俺にとってはこれ以上にない朗報だった。


これで鬼道とまたサッカーができる。


それに―――、チームメイトの期待にもようやく応えられる。



・


・


・


―合宿所前―


一緒に呼ばれた染岡と話しながらスーツケースを引きながら合宿所を訪れる。


そこには選手たちが…これから一緒に戦うメンバーが集まっていた。


俺達に気が付くとみんな驚いた表情でこちらを見る。


「これからよろしくな」


途中から参加した俺達にメンバーたちは喜び、暖かく迎えてくれた。


「佐久間、これからは友に戦い世界一を目指そう」


鬼道がぽん、と背中を叩き声をかけてくれる。


「鬼道…！」


感激のあまり涙が出そうになる。


「途中で嫌になってもぜってー日本に返してやんねーよ？」


反対側から肩を叩かれる。


視線を向けるとそこにはAがいた。


「A……！」


照れ隠しなのかそっぽを向いているが、喜んでくれているのが伝わる。


2人からの激励に思わず胸が熱くなる。


「ああ、これからよろしくな。 今度こそチャンスを逃さない。
俺のためにもみんなの為にも、全身全霊をかけて挑むつもりさ。」


俺の決意表明に、2人は口元に笑みを浮かべて力強く頷いた。

２１．　ライオコット島へ→←アンケートのお願い。+追記あり。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す