守護霊様が導いたこの出会い！！！【ジョジョ3部】 (ページ46)

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ⅩⅩⅥ章～「ハートがいうには」1 ページ46

目を覚ましたAは開口一番にこう言った

あ「あつい」

確かジョースター達には「太陽」のスタンド使いであるアラビアン・ファッツを向かわせた筈だ

その時の感覚がこちらにきてもなお、残っているというのか

…もうすぐか

まだ朦朧とした意識の中

ただ天蓋を見つめているAの頬を指で撫でてやると、以前には感じられなかった

“温度”を指先から微かだが感じられた

私の指も人間であった頃よりはだいぶん低いはずだ

Aはその冷たさが心地よいのか頬を指に摺り寄せてきた

掌で頬を包むと、幾分が表情が和らぎまた眠った

「テレンス」

T「はい。DIO様」

「Aを部屋へ運ぶ」

T「かしこまりました」

ベッドに近付いてAを抱き上げようとしたテレンスを手で制する

T「DIO様？」

「……このDIOが運ぶ」

T「はい？」

この男もこういう表情をするのだな

「お前は扉を開けて、Aが起きるまで傍にいるのだ」

T「…かしこまりました」

Aを抱き上げてベッドを離れると、テレンスが扉を開ける

そのまま廊下にでて屋敷を歩きとある部屋の前で立ち止まると

後ろについていたテレンスが扉を開ける

その部屋のベッド―あの部屋の物に比べれば安直な―にAを横たえる

乱れた髪を撫でつけると、ところどころ癖のついている細い髪が掌の中で踊った

何度なでつけても跳ねるので、これは生まれつきなのかもしれない

私にも眠気がきたためAから離れて振り返る

何か言いたそうにしているテレンスに気付かないフリをして最後に声をかけて部屋をでる

テレンス本人も自分があんな表情をしているとは気付いていないだろう

アイツの兄はみたことがあるのだろうか？

なんにしてもあれほど“素”がでるようになったのは

やはりAがきてからだ

Aは私の僕にも女達にもいないタイプの人間だ

どう接していいのか解らないのかもしれないな

…ああ、そういえば

変わったといえばヴァニラが酷く慌てていたらしい

テレンスからその時の話をきくところによると

初めてヴァニラとAが対面した時

眠ったAがそのままヴァニラにもたれかかる様になったのだとか

驚いたヴァニラが体を動かしてしまったせいで、Aの頭がヴァニラの脚にのった。と

自分がいくと、ソファの上で体をガチガチに固まらせたヴァニラいた、とか

その時もテレンスは楽しそうに話していたのだ