守護霊様が導いたこの出会い！！！【ジョジョ3部】 (ページ23)

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ⅩⅩⅠ章～「幸福とは」3 ページ23

D「『与える者』…あるいは『受け継ぐ者』」

…『受け継ぐ者』？

『与える者』はなんとなくわかる

それにしても以外にも人徳的なことを言ったものだ

…少し驚いたなあ

D「私はどちらでもない」

続く言葉に耳を傾ける

D「私は…『奪う者』だ」

どこか自嘲気味にはき出されたその言葉

思わず、人間なんてそんなものでしょう？と言えば、睨まれた

綺麗なお顔だと更に怖さが増すんですね

D「なに？」

あ「あー…えっと、訂正します、させて下さい」

D「……」

速く言えって眼ですね、わかります！

あ「生き物なんてそんなものでしょう？」

食物連鎖的に、と付け足す

あ「生き物の“生”には他の“死”が必要なんですよ」

特に人間は、と付け足すとディオさんが

D「私は何も命を奪うとは言っていないのだが…」

…おや？

あ「あれ？あっ…そう、ですねー…あは、ははっ」

D「…」
あ「…」

D「……」
あ「……」

D「………」

あ「ナマ言ってごめんなさいでしたあああぁぁ！！！」

D「…いや、」

アタシでしゃばったこと言っちゃった！？

館の主に！招いてくれた相手に！！

おう、ジーザスっ…

…穴があったら埋まりたい

…え、あれ、じゃあ

あ「いったいなにを奪うんです？」

顔をあげて恐る恐るディオさんの顔をみるとこう返された

D「様々だ。物であったり、権利であったり…」

あ「はぁ…では、」

「ディオさんは何を奪ったんですか？」

D「…」

訊いた後に後悔した

また無神経なことを訊いてしまった

どうもこの館にいる時は頭で考えるよりも先に口が動いて言葉を吐き出す

…この館に居る時は？

なにを思っているんだ自分は

アタシはこの間からずっとこの館にいるじゃないか

時々意識がなくなったりするけど

きっと疲れているんだ

ほら

また口が動く

あ「私は『与える者』だと思います。ディオさんのこと」

D「…なぜ？」

一瞬瞳が揺らいだと思ったらすぐに平静を保つディオさん

あ「アタシは与えてもらいました。貴方から」

D「私が？…君に？」

本気で解らないという表情をしたディオさんに、頬が緩んでしまう

あ「スタンドを…N・Aのことを教えてもらいました」

D「…？」

それがどうしたというのだ、という表情のディオさん、いかん、頬が緩む

あ「アタシ言いましたよね。知るのは幸福だって」

D「ああ…」

自分の胸の中心に両手をあてる

あ「アタシは貴方に幸福を与えてもらいました」

だから、

あ「ディオさんは『与える者』です」