地獄先生ぬ～べ～アニメ沿い夢小説 (ページ39)

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正体(二頁) ページ39

「黙っていてごめんなさい。リツコ先生は怖がってしまうんじゃないかって、ずっと言えずにいました…。でも、違ったんですね」
「！」
「それは私の臆病な考えでした。どうしてもっと早くにリツコ先生に伝えなかったんだろうって、今では後悔しています。あんな正義のヒーローみたいな人、好きにならない人なんていないですよね」

図星だったようだ。リツコ先生は戸惑っているものの、もう鵺野先生を怖がらせてくる人だと思っていないようだった。そんなリツコ先生の様子に私は思わず口元に笑みを浮かべた。

それから程無くして私達は喫茶店前で別れた。去っていくリツコ先生の背中を見ながら、その顔から笑みを消して…。

「…どうしてこんなことしてるんだろう、私…」

ゆきめちゃんにもこういうことをしている自分が私は嫌いだった。胸に痛みを覚えて、それを振り払うように私はその場をさっさと後にして稽古の為に玉藻先生がいる病院へと向かっていった。

「(玉藻先生、玉藻先生、玉藻先生…っ)」

その時、すがる思いで玉藻先生を頼りにしている自分に気付く。私は、玉藻先生に逃げて他の人と向き合わない自分が大嫌いだ。