地獄先生ぬ～べ～アニメ沿い夢小説 (ページ4)

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妖弧、玉藻(四頁) ページ4

「鵺野先生！」

そして放課後、生徒達が帰っていく中漸く自由時間を手に入れた私は早速鵺野先生の元を訪ねた。それまで玉藻先生とは何事もなかったものの、鵺野先生も玉藻先生の正体に感付いたらしい。

「でも大丈夫ですよ。生徒達に手伝わせたばかりなんです」

玉藻先生の正体を暴く為、教室でその準備を鵺野先生の生徒の立野広くん通称ひろしくんと稲葉郷子ちゃん通称キョウコちゃんに頼んできたのだという。それはミサンガ作りだった。

霊力入りの手作りミサンガをおまじないだと言って玉藻先生の両手両足首にくくりつける作戦だ。玉藻先生の狙いは日中の玉藻先生の様子から見て何故か執拗にひろしくんだと先生は言い、ひろしくんは玉藻先生に体育館倉庫に呼び出しがあったという。そこを狙い玉藻先生を捕らえるのだとか。

「今回も俺が生徒を助けてみせます」

そう胸を張って言った鵺野先生と別れて私は帰路に着いていた。でも、胸のざわめきは収まらないままだった。

鵺野先生を信じていない訳じゃないが、玉藻先生の妖気は今まで見てきた妖怪達の中でも強力だった。私が感じていて鵺野先生がそれを感じていないハズはない。だけど彼は…それでも玉藻先生に立ち向かうつもりなのだ。

「(私じゃ…頼りないかもしれないけど…)」

私はグッと拳を握り締めると、踵を返し帰路に着いていた道を引き返していった。向かう先は童守小学校の体育館倉庫。そして、息を切らしながら辿り着いた体育館倉庫の扉を勢いよく開けると、そこには…。

「！、これは…っ」

既にそこはもぬけの殻だった。鵺野先生もひろしくんの姿もなくそこに残されていたのは契れたミサンガだけだった。それが意味するのは作戦失敗…。

きっと場所を変えて玉藻先生は鵺野先生とひろしくんを襲っているに違いない。体育館倉庫に僅かに残る鵺野先生の霊力と玉藻先生の妖気を記憶し、私は再び外へ駆け出していった。