人生万事塞翁が虎─5 ページ7
敦「どうしたの?いきなりそんなこと聞いてきて。」
『いんや?なんでもないよ。気にしないでくれ。』
敦「そっか」
そういえば…
『敦、家は?』
そう。家だ。お腹を空かせていたのなら、家に帰ればよい話。と、思い聞いてみたのだが……
───あ、もしかしたらこの話、敦にとって地雷だったかもしれない。
敦「……ないんだ、僕。孤児院育ちだからさ。」
やっぱりか、何かしらのフォローをしなければ
『そ、そうだったのか。ごめんな、私も親いないからよくわかるよ、その気持ち。』
敦「Aちゃんもなんだね…Aちゃんも大変だったね…」
『あ、ありがとな。……さて!!これからどうするんだ?敦。』
重苦しい空気が漂ってきたので、その空気を掻き消すようにわざと大きな声を出しながら立ち上がる。
敦「どうって言われても……僕に行くところなんて………あ」
敦が川を見て顔を真っ青にしながら小さく声を溢す
私もつられて川を見る
『は?』
二人の視線の先にあったのは川を流れる下半身だった。
敦「なにあれ」
『人体の下半身…もしくは、見てはいけないもの』
そう、きっと見てはいけないものだ。
心のなかでそう決めつける
敦「人体の下半身でしょ!!」
じゃなくて、助けないと!!と、云う敦。
だよね、助けないとね。鳥に襲われかけてるし
───でも、ちょっと待ってくれ。私は山育ち=泳げない…あ、いいこと思い付いた
『あ、じゃあ、ちょっと待って。ローブだすから』
そういって異次元空間からロープを取り出し、敦の腰にほどけないように結びつける。
敦「え?」
『よし、敦、行ってこい!!』
敦「はぁ?!」
いまいち理解していない様子の敦の背中を思いきりおす
勿論、敦は川に落ちる
『敦!!あの人の服でもなんでもいいからしっかりつかめ!!そしたら私が引っ張るから!!』
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素敵帽子くん - 続編へ! 話すなら#2でェ!! (2020年7月7日 8時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
素敵帽子くん - 無継さん» ありがとうございます! いま、急展開です。 (2020年7月7日 8時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
無継(プロフ) - 素敵帽子くんさん» はい。設定が細かくてここまで設定を細かくできて凄いなぁ。って思いながら読んでました (2020年7月5日 19時) (レス) id: fbd5b2b374 (このIDを非表示/違反報告)
素敵帽子くん - 無継さん» いや、読んでくださいました?? (2020年7月5日 19時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
素敵帽子くん - 無継さん» 私の 俺は君に惚れた。 読みました? (2020年7月5日 19時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無継 | 作成日時:2020年4月28日 19時