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扉を開けるとそこには、赤よりも朱色に近い髪の征十郎さんに似た男の人。


……あれ、というよりこの人は……。




「……征十郎、と……君は」

「……あ、えっと」




あの人だ、今朝であった男の人だ。


ああ、誰かに似てると思ったけど、征十郎さんに似てるんだ。




「……今朝はどうも」

「あ、いえ」

「……2人は知り合い?」

「いえ、知り合いというほどではないのですけど……」




私は今朝あったことを簡単にまとめて、征十郎さんに話した。


話し終えると、征十郎さんは笑って有難うと言った。




「そうか、君が征十郎の……」

「……はい」

「父さん、話した通り、Aさんとの同棲を認めて欲しい」

「……Aさん、だったね」

「あ、はい。夏空Aと言います」




私はぺこりと会釈した。




「……君は、それでいいのかな?」

「はい」

「そうか。……征也はどうするつもりだ?」

「もちろん、征也も連れて行くつもりだよ」




征十郎さんの家は名家だから、敬語とかで話すのかと思っていたけれど、そんなことはなかった。


砕けた感じで、親子って感じがする。




「……征也には?」

「征也の了承は既に得ているよ」

「……そう、か。まぁお前たち2人のことだ。俺がどうこう決めることでもないだろう」




征十郎さんのお父さんは、少し何かを考えるそぶりを見せた後、今まで征十郎さんに向けていた視線を私に移す。




「夏空Aさん」

「はい」

「君と2人で話がしたい。いいかな?」

「……はい」




征十郎さんは少し心配そうな顔をした。




「父さん……」

「何もしない、ただ話すだけだ」




私は征十郎さんの手を両手で包み込むように握った。


そこから熱が伝わり、少しだけ鼓動が早くなる。




「……大丈夫です」

「……うん」




ニコっと笑って征十郎さんを見た。


征十郎さんは彼の父を見てから、部屋から出て行った。


しんと静まる部屋に2人。


私は征十郎さんのお父さんを見つめる。




「……かけなさい」

「有難うございます」




その部屋にあった椅子に座り、彼の父と向き合った。

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ゆう(プロフ) - はじめまして、一から読ませていただきました。とても素敵な作品で、作者さまの書き方もとてもわかりやすく、読みやすかったです。素敵な作品に出会えてよかったです。これからも応援しています、頑張ってください! (2018年7月21日 11時) (レス) id: 30736ae0e5 (このIDを非表示/違反報告)
QOO - とても面白かったです!!俺司くんも僕司くんもどちらもとてもかっこいい征君なので征君愛しています!!これからも頑張ってください!!(征君も 夙夜さんも) (2018年3月13日 17時) (レス) id: 5adcb33c47 (このIDを非表示/違反報告)
夙夜(プロフ) - さっちさん» 有難うございます!はい、頑張ります!! (2016年4月28日 19時) (レス) id: 2f4f5ed99f (このIDを非表示/違反報告)
さっち(プロフ) - 完結おめでとうございます!!いつもいつも更新楽しみにしてました!この小説のそれからも是非読んでみたいです。新作のほうも頑張ってください! (2016年4月28日 18時) (レス) id: c41fd3725f (このIDを非表示/違反報告)
夙夜(プロフ) - 赤司絢さん» ご愛読有難うございます!はい、慣れないところもあると思いますが、精一杯頑張ります!ツナ君カッコいいですよね!応援しさに応えられるように頑張ります! (2016年4月20日 20時) (レス) id: 2f4f5ed99f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夙夜 | 作成日時:2015年12月21日 22時

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