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入間銃兎編 ダストボックスの住人Ep4 said Heroine ページ33

あの日以降入間さんとは連絡を取り合ったり、ご飯に行く仲になったのだが正直恋人の関係というよりは友達という方が正しい

気が楽ではあるけど
本心が読めない人だ

色々と汚い警官という事は分かってる
でもそれだけじゃない気がするのも確か
女に困ってるようなタイプでもなさそうだし

『…だめだ。全然分からない。考えれば考える程、私と付き合うメリットがあの人にはない気がする。』
損得勘定で人付き合いするようなタイプだから何かしらのメリットがある筈なんだけどな


その時、LINEが来た
件の彼、入間さんからだ


「デートしましょう。」
その一言だけだった








『…意外です。』
「何がです?」
『入間さんがデートの定番水族館をチョイスした事が、です。』
「失礼ですね。私もたまには悠々自適に泳ぐ魚達を見て心を和ませたいと思っただけですよ。」
『…何か裏があるのでは?』
「そう警戒しないで下さいよ。私達、恋人同士じゃないですか。」
『3週間だけのね。』
「ところでこの後の夕食はフカヒレにしません?先日フカヒレが美味しいレストランを見つけまして。」
『…鮫を見ながら言う人がいるなんて。台無しじゃない。』
「ふと、思い出しただけですよ。他意はありません。」
『ロマンの欠片も無い人ですね…!』
「おや、私と一緒にいてロマンチックな気分になれたのですか?」
『冗談。水族館の雰囲気に充てられただけ。』
「…随分私は嫌われたようですね。」
『?』
私は入間さんに目を合わせながら言う

『そもそも嫌いだったら来ませんよ?』
「…!そう、ですか。」


入間さんは私から視線を逸らし水槽を見る

その横顔からは少しだけ朱を帯びた頬が見えたような気がした






しばらくして
「…少しだけ此処でお待ち頂けますか?」
『?はい。』
私はフードコートの椅子に座りアイスコーヒーを飲む

20分くらい経ったら入間さんが戻って来た
「此方、気に入らなかったら捨てて下さい。」
そう早口で言いながら私に差し出した物は
硝子で出来たイルカのキーホルダーだった

「先程、物欲しそうに見ていらしたようだったので。」
『…!あの、支払いを!』
「要りません。どうせ安物です。受け取りなさい。」
『あ、ありがとうございます。』
「えぇ。」


私達の間には不思議と居心地の良い空気が流れた





あとがき
入間さんはマトモなデートをしなさそう
水族館の理由?
おこめ、動物園より水族館派だから
動物園って臭くない?いや、別に嫌いじゃないけどさ

入間銃兎編 ダストボックスの住人Ep4 said Jyuto→←入間銃兎編 ダストボックスの住人Ep3 said Jyuto



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おこめ(プロフ) - 犬田さん» コメントありがとうございます!ほわぁっ!?こんな駄作を面白いと評価していただいてありがとうございます!ご期待に添えるよう頑張ります! (2019年12月11日 7時) (レス) id: 59f0fac7fa (このIDを非表示/違反報告)
犬田(プロフ) - タイトル見てすっ飛んできました。新鮮なお話でめっちゃ面白いです~!これからの展開が物凄く気になります。更新応援してます! (2019年12月10日 23時) (レス) id: 4889f7f66e (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - 猫腹さん» コメントありがとうございます!凄く励みになります!頑張りまぁっす!! (2019年12月7日 20時) (レス) id: 59f0fac7fa (このIDを非表示/違反報告)
猫腹(プロフ) - 初コメ失礼します。凄く好きです、頑張ってください (2019年12月7日 19時) (レス) id: 437f4e7ef6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おこめ | 作成日時:2019年12月5日 23時

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