Chara Change ！ ② 《藤咲なぎひこ》 (ページ46)

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そしてスノボー教室のために私たちはバスで移動した。
席は、左から私、なでしこ、あむで座っている。

私は、あむがなんか真剣な顔でいることに気づき、なでしこにツンツンしてあむを指さす。

『どしたのかな』

な「さあ…あーむちゃん」

あ「え？！」

あむは驚いた顔でこっちを振り返った。
私はあまりにも驚いた顔だったから吹き出してしまった。

『何かんがえてたの？』

あ「ちょっと…」

な「秘密なんだ」

あ「秘密っていうか…ごめん」

あむはほんとに何か深刻な考えだったみたいで下を向いてそういった。

な「んーん、いいのよ！あむちゃんがあんな顔してたぐらいだから…とても大切なことなんでしょうね」

なでしこがニコニコしながら言うと、あむはまた勢いよく振り返った。

あ「あんな顔？！どんな顔してたの？！」

え、そんな食いつくほど変な顔ではなかったけど…

な「べ、べつに変な顔じゃないから安心して！」

『今のはなでしこの言い方が悪いね』

な「そ、そうかしら…」

なでしこはすごく焦った顔で言うから面白くて、ついいじってしまった。

すると、突然キーンという耳鳴りのような音がバス中に響き渡った。
なにやら誰かがマイクを持ったようだ。

山「さあ、そろそろ学園1のセレブ、私山吹沙綾の出番ですわね！」

後ろを見ると、山吹さんがマイクを持って立っていた。
誰も待ってないっつの～…

山「バスガイドさん、いつものをお願い」

いつものって…(笑)
バスガイドさんはニコニコ笑顔でテレビのリモコンを押すと、歌唄の迷宮バタフライが流れた。

山「欲望の影、うごめく街～」

上手いのかと思ったら普通に音痴じゃんー！
私たちは結局着くまで耳を塞いでいた。

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