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俺より半年程先に事務所に入っていた翔さんとの最初の出逢いは、当時何度も足を運んだリハ室だった
だけど俺は、それよりも随分前から、その人を目で追っていたんだ
周りの同期は誰もが、“櫻井翔は特別だ”と言っていた
当時のジュニアん中じゃ、飛び抜けて家柄が違ったし、あんな有名な学校に通っているんだもん、それも当然だ
中には、仕事より勉強な翔さんのことをよく思わない奴もいたようだけど
自分には無いものを持つ翔さんに、俺は純粋に、憧れの念を抱いていた
それは、そのまま行動に移されて
「しょおくん！ねえ、今度バックダンサー一緒にやるって！」
「んだよ、松本か。うっせーな、知ってるよ」
俺の声にちらりと目線をやるだけで、少しもスピードを落とさず歩き続ける翔さん
俺はめげることなく、その背中を追い続ける
「練習しようよ！僕、まだちゃんと踊れないところあるんだ」
「やだよ。そんなの先生に教わりゃいいだろ。俺はその前にテストがあんの、お前に構ってる暇なんかねえよ」
どことなく、一歩外から自分達の事を眺めてる人だなと思っていたんだ
それがいつの日からか、ジュニアの活動にも真っ直ぐ取り組むようになっていて、ちょっとずつ先輩のコンサートで踊らせてもらうことも増えていたようだった
翔さんのことをやる気が無いと悪く言っていた奴らも、流石に口を閉じるかと思ったけど
悪口は消えることなく、内容だけが変わっていった
『あいつ、所詮お坊っちゃまで、俺たちとは出来が違うんだよ』
『いいよな、特に頑張らなくても何でも出来ちゃう奴はさ』
でも俺は知っていた
翔さんが、夜寝る時間を削ってまで勉強を頑張っていること
苦手なダンスも、人一倍練習を重ねて、どんな仕事に対しても真っ直ぐと向き合っていること
父親と交わした約束を、必死に守り抜いているその努力の全てを、知っていた
「しょおくん、何で急にジュニアの仕事頑張り始めたの？」
「ん？・・・ちょっと、な。ある人に、頑張れって言ってもらったからさ」
ただの、よくある世間話
そんな、軽い気持ちで問いかけただけだった筈なのに
今思えばその時の、少し照れたような笑顔が俺に向けられたその瞬間
あの時にはもう、俺は翔さんに惚れていたのだと思う
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しゅり(プロフ) - みーこさん» コメントありがとうございます！ 台風の被害が各地で取り上げられてますが、大丈夫だったでしょうか？私の作品でゆったりした時間を提供出来たなら嬉しい限りです。こちらこそありがとうございます(*^^*) (2016年9月1日 0時) (
レス) id: b35118ee50 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - 穏やかな気分になりたい、台風去った後の夏の夜にぴったりのお話でした。有難うございました。 (2016年8月31日 19時) (レス) id: 5ae3e13203 (このIDを非表示/違反報告)
しゅり(プロフ) - 碧李さん» わーい嬉しい！ありがとでした(*^^*) 忙しそうなのに読んでもらえて幸せです♪ なかなか作品書く暇も無くて、久々の顔出しでした(>_<) 碧李ちゃんも大変そうだし、お互い息抜きがてらお喋りしようね〜！ (2016年8月31日 0時) (レス) id: b35118ee50 (このIDを非表示/違反報告)
碧李(プロフ) - 最近お話出来てなくて悲しい（ ; ; ）しゅりちゃんも忙しくなるみたいなので、お互いに時間があったらお話しましょう！！ (2016年8月30日 0時) (レス) id: d8d6835fa4 (このIDを非表示/違反報告)
碧李(プロフ) - コメント&お星様の1番ゲット( ^ ^ )/■ 昔の2人の関係性から現在へ…星座を絡ませたお話、ほっこりさせられました。くっそ〜しゅりちゃんめ！(笑) (2016年8月30日 0時) (レス) id: d8d6835fa4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅり
| 作成日時：2016年8月21日 20時
