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「ごめんね、相葉ちゃん。智くん、普段はもっとおとなしい子なんだけど」
「あはは、本当に気にしてないよ。それに、気に入ってもらえたみたいだしね。むしろ嬉しいよ」
「そうなの？」
翔くんは首を傾げながら、おいらを見る
「俺の実家、イヌ飼ってるの。今でも帰った時には、押し倒されてべろんべろんに舐められるんだよ。だから多分、嫌われてはないはず」
「ふふ、そっか。智くんもきっと、相葉ちゃんのこと気にいるだろうなって思ってたけど、正解だったかな」
ね？とおいらに同意を求める翔くん
わん、と一声鳴いたおいらに、満足そうにまた前を向く
ほんとに、そう思うよ
翔くんの友達が相葉くんで良かったって、胸張って言える
おいらや相葉くんにとっては当たり前の風景も、翔くんにとっては真新しいものばかりなんだろう
翔くんは何度も首を左右に振っては、楽しそうに下駄を鳴らしている
「何だか不思議な気分だね」
「ん？」
ぽつり、と翔くんの漏らした言葉に、前を行く相葉くんが振り返る
「こんな風に、外を歩く日が来るなんて、思ってもなかったから」
「翔ちゃん・・・」
「ありがとう、相葉ちゃん。僕ね今、凄く楽しい。こうして隣には智くんと相葉ちゃんがいて、自分の足で歩いてる。みんなにとっては普通のことかもしれないけど、本当に楽しいんだ」
からん、と一つ音を立てて、翔くんの歩みが止まる
相葉くんも、数歩の距離を開けて足を止めた
「まだ、ちゃんと言えてなかったから・・・改めてっていうのも、変な感じだけど。・・・僕の友達に、なってくれますか？」
翔くんの声が、震える
きっと、ものすごい勇気を振り絞っての言葉だってこと、おいらにはわかる
いつだって翔くんの弱音を受け止めてきたおいらには、分かる
「・・・参ったな、先に言われちゃった」
「相葉ちゃん・・・？」
「本当は今日、どこかで寄り道してちゃんと俺から言うつもりだったのに。・・・えっと、うん！俺も、翔ちゃんの友達になりたい。友達にして下さい！」
そう言って、恥ずかしそうに笑う相葉くんの顔があんまりにも優しくって
心配そうな顔から一転、嬉しそうに笑う翔くんの顔が、あんまりにも幸せそうで
「良かったね、翔くん」
もうきっと、大丈夫だな
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しゅり(プロフ) - ポン太さん» ポン太さん、コメントありがとうございました。私も大好きな作品なので、今でもこうして愛して頂けて作者冥利につきます。素敵な乾燥ありがとうございました！ (2021年8月30日 6時) (
レス) id: 9366a89cfd (このIDを非表示/違反報告)
ポン太(プロフ) - しゅりさんはじめまして。今更ながらこちらのサイトに辿り着き読ませていただきました。…もう、感動の一言。ストーリーに凄く引き込まれました。泣いてしまいました（笑）このような素敵な作品に出会わせていただきありがとうございます…！ (2020年8月31日 23時) (レス) id: 487612dcba (このIDを非表示/違反報告)
しゅり(プロフ) - くっきーさん» くっきーさん、素敵なコメントありがとうございました(*^^*) どこか芯のある作品、それを目指して書いてきたので、そう言っていただけると本当に嬉しいです！ 読んでいただき、ありがとうございました！！ (2017年4月11日 19時) (レス) id: afce0e0771 (このIDを非表示/違反報告)
くっきー(プロフ) - はじめまして。一気に読ませて頂いて、涙が止まりませんでした。繊細だけれど芯のある力強いお話。素敵な作品に出会えて幸せです。ありがとうございました！ (2017年4月9日 2時) (レス) id: d3adf69549 (このIDを非表示/違反報告)
しゅり(プロフ) - はなさん» はなさん、コメントありがとうございました！この作品が、はなさんの中で特別な何かになれたのなら、こんなに嬉しいことはありません。勿体無いくらいのお言葉、ありがとうございます。また書く余裕ができたら、そちらでお会いできることを楽しみにしています(*^^*) (2017年4月6日 23時) (レス) id: afce0e0771 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅり
| 作成日時：2017年3月12日 18時
