寝ても覚めても。【amnos】 (ページ27)

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わたしと松本くんが教室に戻ると
お化け屋敷は列ができてて
満員御礼状態

驚いてたらもっちーが現れて
『雅紀のおかげでお客さんたくさん！たまには役に立つ！』
って笑顔で言った
でも忙しそう

そこからは大変
午前中は目が回るくらいの忙しさ
クラスのみんなを午前組と午後組で振り分けて
さらに部活の方の出し物で抜ける子もいるから
人が足りない！

お化け役でわー！って脅かす人と
受付でお金もらってはい並んでくださーい
次の方ーってやる人と
もう少しの休憩もなくて

わーわーやってるうちにお昼になった

午後組と、文化部の半分くらいが戻ってきて
ちょっとだけ穏やかになった空気にほっとする

…そういえば、和くんまだ来てないなあ

ユキ「A－、お昼いこうか？」
「あ、うん！」
ユキ「じゃあちょっとの間頼むねー」

近くの子にそう声をかけて
もっちーと二人でお祭りの中に足を踏み入れた

「忙しかったねー」
ユキ「ほんとよー、雅紀が次から次へと人呼ぶから！ペースと程度を考えろって感じ」
「でもあんなにお客さん来てくれると思わなかった！相葉くんのおかげだよー」
ユキ「確かにそうね、ＭＶＰかな(笑)」

なんとなく校庭に開かれてる屋台に向かって歩いて
焼きそばと唐揚げを買った
もっちーはたこ焼きとフランクフルト

ユキ「こういうのってお祭りって感じするよね」
「うん！さっきも、松本くんと焼きそば半分こって憧れるよねって話したー」
ユキ「松本が？そういうタイプなの？(笑)」
「彼女と廻りたかったけど、忙しくて無理なんだって。残念がってた」
ユキ「え、あいつ彼女出来たの？」
「うん、たぶん！前からいたんじゃないかな？」

もぐもぐもぐもぐ
焼きそば食べる？
あ、たこ焼きあげる

会話しながらお昼ご飯も食べて
休憩も残り時間あと20分

行こっかーってなんとなくまた
お祭り騒ぎの中を歩きだす

「あ、あのね、もっちー」
ユキ「どうかした？」
「実は、和くんが、お化け屋敷来てくれるみたいで」
ユキ「そうなの？よかったじゃん！」
「うん、それで、わたし、午後は呼び込みじゃなくてなるべく教室にいたいなって」
ユキ「ああ、全然いいよ！人も増えたしね」
「ありがとう！」
ユキ「受付やりなよ、そしたら確実に会えるでしょ」
「もっちーだいすき！」

ぎゅーって抱き着いたら
ふふん、ってお姉さんみたいにかっこいい顔をした

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