寝ても覚めても。【amnos】 (ページ26)

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開いた窓から、冷たくなった秋風が吹いた
こういうの木枯らしっていうんだっけ

涼しくなっていいなと思ったけど
この格好だと少し寒いかも

無意識に腕を擦って暖をとってたら
横を歩いてた松本くんが、こらって言った

「えっ」
潤「寒いの？早く言えよ」
「ええ？…そんな怖い顔しなくたって」
潤「怖い顔ぉ？」
「こわいよ！」
潤「心配してんだろーが」

寒いなら中でお化け役に合流しとけ、って
中ならちょっと生暖かいから、って
心配性のお父さんみたいなこと言う
思わずくすすって笑っちゃう

潤「だいたい、脚出過ぎなんだよ」
「脚？そうかな、だってメイクするから靴下は短くないと」
潤「スカート長くすりゃいい」
「無茶だよ(笑)スケバン花子さんみたくなる！」
潤「…竹刀でも借りに行く？」
「剣道部探しから始めないと！」
潤「めんどくせー(笑)」

あははって笑いあう
階段を上って、教室までの道
客引きなんて全くせずに二人で歩いて
それもちょっと楽しいなって思った

「そんなに寒くないからへいき」
潤「ほんとかよ」
「笑ったらあったまった！」

松本くんの機嫌も元通り

潤「そういやお前、休憩どうすんの？」
「休憩？あー、お昼にちょっともらってるよ、後は仕事するー」
潤「え、なんで」
「もっちーに合わせてるの。ほら、実行委員だから抜けられないって」
潤「あー…、なるほどね」
「あ、松本くんはどうするの？相葉くんも委員だもんね」
潤「いや、廻りたい奴はいたんだけどね」

まわりたいやつって、もしかして

「えっ！松本くん好きな子と廻るの！」
潤「まー、出来たらそうしたかったんだけど」
「うん？」
潤「ずっと仕事してるらしい」
「委員か何か？残念だねえ」
潤「…まあ、ちょっと残念」

うわ！
松本くんが素直！
めずらしい
そっかー、好きな子いたんだ
そりゃいるよね
イケメンってあれだけ騒がれて、きっと告白もすごいされてるだろうし

付き合ってるのかな？
知らなかった！
でも、妙に大人だなと思ってた
わたしより大人だ！
納得

ニヤニヤが止まらない

「ふふー、残念、だってー(笑)」
潤「何だよ」
「文化祭だもんね、わたしも憧れるもん」
潤「は？」
「たこ焼き半分ことか焼きそば半分ことか！」

とぼけてる
照れ隠し？

なかなか可愛いなあ、松本くん

恋人同士だもん、特別だよね

わたしも頑張れば、来年は
和くんと廻れたり、するのかな

したいな

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