寝ても覚めても。【amnos】 (ページ17)

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..*17...Mochita side ページ17

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文化祭まで残り一週間。
お祭りムードの準備期間、私ら実行委員は大忙しで今まで以上に走り回る

ユキ「ちょっと雅紀、ダンボール取ってきてって言ったでしょ」

雅紀「あっ、忘れてた！ごっめーん」

体育着姿で教室内を動き回るのは
ほとんどが男子
女子は衣装作りで教室にはいない

教室を夜の墓場に見立てる作業と
一人一人の衣装の準備

衣装は女子の皆に任せて、とりあえず飾り付けるためのものを男子に指示して作って貰う

雅紀に任せておけなくて、私は男子チーム
慌ただしく作業を進めてたら、Aが様子を見にきてくれた

「もっちー大丈夫？疲れてない？」

ユキ「…うん、平気」

能天気な雅紀のおかげで、作業は和気あいあいふざけながらも皆で楽しく取り組んでる

…けど、問題は、

雅紀「これ小さい頃よく作った！新聞紙ソード！」

新聞紙で作られた剣を振り回して、ギャハギャハ大笑いしてるあの男
放っておいたら訳のわからないものが続々と生み出される

雅紀「ユキ！見てこれすっげ頑丈」

ユキ「ちょっと貸して」

窓枠にバシバシ叩きつけても折れないよって
どこの子供よ、頭いたくなるわ

手に持った新聞紙ソードで、思いっきり雅紀の頭をひっぱたいてやった

雅紀「っっっいってえええ！」

ユキ「あら本当だ、すっごく頑丈」

雅紀「何すんだよ！」

ユキ「どこで使うのよこんなもん！墓場に剣なんているか！」

雅紀「だからって叩くことないだろ、暴力女！」

潤「うるっせーよお前ら」

クラスメイトの松本が、雅紀の頭をグーでぽかっと殴って
また雅紀がイテー！ってしゃがみ込んだ

潤「遊んでねーで仕事しろバカ」

雅紀・ユキ「遊んでないっ」

「も、もっちー、私もこっち手伝うよ、お裁縫苦手だし」

ユキ「あー、そう？ありがとA」

「じゃあ体育着に着替えてくるね！」

潤「ほら、墓作るんだろ、早くやるぞ」

雅紀「もー、分かったよ」

潤「ダンボール足りねえから取って来い、お前ら二人」

松本の言葉に大人しく従うことにして

後頭部をさすり続ける雅紀と渋々一緒に教室を出た

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