21.彼女 ページ23
その後の成宮先輩のピッチングは、桜沢の勢いを殺すようなものだった。
徐々に焦りを見せる桜沢。
4回表、バッターは白河先輩。
サードに打つ。それをトンネルしてしまうサード。
次もセカンドのエラーで、ランナーは一塁三塁。
4番の原田さんのホームランで、桜沢は一気に崩れた。
試合は、5回コールドで終わった。
桜沢の人達は悔し涙を流す。勝ったんだな…という実感と、少し痛む胸。
複雑な感情が混ざる。
甲子園まであと1つ。次の相手は、青道高校。
球場にいる先輩達を呼びに、球場に行った。
球場の中に入ったのは分かるけれども、その中の何処にいるのかは分からない。
小走りで中を走る。
すると、誰かとまともにぶつかってしまった。
「あっ」
「きゃっ」
ぶつかった人が咄嗟に立ち上がる。
「ご…ごめんなさいっ！大丈夫…ですか？」
おそるおそる顔を上げると、ポニーテールの可愛らしい女の子が立っていた。
開会式の後に見た事があるような…？
「…あの時の…！」
「あ…！」
思い出した。青道高校野球部のマネージャーの人。
「怪我は…ありませんか？」
「大丈夫…貴方は？」
「私は大丈夫です。桐ヶ谷はるさん…ですよね？」
「え、はい。なんでそれを？」
「前に成宮先輩が言ってたんです…あ、で、私は黒柳京華です」
「黒柳…京華ちゃんだね」
ニコッと笑うはるさんに、頬がほんのり熱くなった。
「一也達探さなくちゃ！」
「私も先輩達探さなきゃ…」
「京華ちゃんも一緒に探そ？」
はるさんに手を差し出される。私は迷いなく、その手を握った。
「はい！」
2人で軽く会話しながら歩いた。
暫く歩くと、先輩達と御幸という人がいた。
その人がその子は？ってはるさんに訊いたとき、成宮先輩が失礼な発言をしたから軽く睨む。
「成宮くん可愛い後輩いじめちゃダメ！」
「はる…ちゃん…」
「いじめてはないけどね…」
「にしても、いつの間に仲良くなってたのか」
「うん。さっき仲良くなったの」
満面の笑みで言ったその言葉に照れくさくなる。
別れ際、はるちゃんは手を振ってくれた。
嬉しくて、思わず笑顔になる。
おにいちゃん、聞こえるかな…？
私、素敵な人に出会えたんだよ。
すごく…凄く嬉しいんだ。
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希望(プロフ) - アメジストさん» ありがとうございます<(_ _)> (2017年1月3日 17時) (
レス) id: 81354004c7 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - てかものすごい絵上手ですね (2017年1月3日 16時) (レス) id: 36e88b3d43 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - アメジストさん» イケメンにし過ぎました(笑) (2017年1月1日 23時) (レス) id: 81354004c7 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - 白河メチャイケメンで泣けるww (2017年1月1日 22時) (レス) id: 36e88b3d43 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - はい。この小説を作った後にトーカちゃんの事を知ったので、物語の中盤で髪型を変えさせて頂きました。私のミスです！今後このような事が起こらないように気をつけます(＞＜) (2015年7月13日 21時) (レス) id: b0e2c90b13 (このIDを非表示/違反報告)
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