22.決勝戦 ページ24
その日の夜、はるちゃんにメールを送った。
私はとても上機嫌。
「京華」
「はいっ」
「明日…甲子園行くから」
「約束です」
小指を立てる。白河先輩も小指を立て、約束してくれた。
互いの小指を絡めた。
きっと…いや、絶対に甲子園に行けると。
次の日。
甲子園出場を懸けたこの試合は、ほぼ互角だった。
特にカルロス先輩のファインプレーが目立っていた。
その度に柊先輩が大爆笑していて、何ともいえない虚しさに襲われる。
緊迫した試合なのに…何故こんなに大爆笑するのか。TPOを考えて頂きたい。
互いに点を取られまいと激突する。
しかし、後半。
成宮先輩は3失点してしまう。
ベンチ裏で悔しさを発散して来た成宮先輩は、案外動揺はしていないようだった。
「あ"ー…超すっきりした」
「全然すっきりしてる様には見えません」
そして、点を取れないまま、9回裏。
9番、1番とアウトになり、追い込まれた状況の中で打席に立ったのは白河先輩。
相手ピッチャーのインコースに投げたボールが、頭部に直撃してしまった。
下手をすれば、何か後遺症が残りそうな所だ。
「白河先輩！！」
頭部にデッドボール。私は、思わず叫んだ。
白河先輩は大事には至らなかった。それだけでも良かった。
「あの1年がプレッシャーを感じないようなただのバカじゃなくて良かったよ…」
安堵すると、心配しすぎだと頭を軽く叩かれた。
白河先輩の代走は、カルロス先輩。
原田先輩の打球はセカンドが捕る。
二塁に投げようとしたが、ボールがそれてセーフ。
その間にホームインするカルロス先輩。
そして、最後は。
成宮先輩のタイムリーで勝利した。
柊先輩は涙を流しながらも大喜びしていて、私は複雑な感情が混ざり合っていた。
負けた青道には、涙を流すもの、唖然とする者がいた。
成宮先輩も、勝てて良かったと涙を流していた。
勝者も敗者も涙を流した。
はるちゃん…。
帰り、はるちゃん達に会った。
はるちゃんは、「青道の分も頑張って」と言って手を握ってくれた。
よく分からないこの感情。何なのだろう。
でも、青道の分も甲子園で頑張る。
この代なら、全国制覇も夢じゃない。そう思った。
先輩達は、次へと向かっている。
去年の悔しさを晴らすために。
私も、前を向こう。
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希望(プロフ) - アメジストさん» ありがとうございます<(_ _)> (2017年1月3日 17時) (
レス) id: 81354004c7 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - てかものすごい絵上手ですね (2017年1月3日 16時) (レス) id: 36e88b3d43 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - アメジストさん» イケメンにし過ぎました(笑) (2017年1月1日 23時) (レス) id: 81354004c7 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - 白河メチャイケメンで泣けるww (2017年1月1日 22時) (レス) id: 36e88b3d43 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - はい。この小説を作った後にトーカちゃんの事を知ったので、物語の中盤で髪型を変えさせて頂きました。私のミスです！今後このような事が起こらないように気をつけます(＞＜) (2015年7月13日 21時) (レス) id: b0e2c90b13 (このIDを非表示/違反報告)
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