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11.溢れる溜息 ページ12

「はぁ…」


自然と吐き出される盛大な溜息。本日6回目の溜息だ。

なんでこんなに幸せが逃げていくの…。


「そんな溜息ついちゃって、どーしたの?」

「…何でもありません」


…そして、なんでこの人は毎回絶妙なタイミングで現れるのだろうか。


「なんでそんなに溜息つくの?」

「私にも分からないですよ」

「へー…」

「それじゃあ、私はこれで」


席を立とうとすると、腕を引っ張られる。


「…何か悩んでる?」

「…なんでそれを…?」

「京華ちゃんの事見てれば分かるし」

「なんか気持ち悪いですね」

「何を悩んでるの」


青い瞳に射貫かれて、仕方なく打ち明けた。


「…分からないんです。私にとっての白河先輩が何なのか」


最近よく見る夢を思い出す。
声しか思い出せない。顔や名前は、忘れた。


「そんなに白河の事が気になるの?それって恋?」

「な訳ないじゃないですか」


私がそう言うと、成宮先輩は表情を少しだけ和らげた。


「ふーん…ちょっと安心した」


成宮先輩の意味深な発言は無視して。


「仕事してきます。柊先輩が待ってると思うので」


とか言ったけど、やるべき仕事がなかった。

特にやる事がないから、側にあったベンチに腰掛ける。


「…はぁ」


本日7回目。幸せがどんどん逃げていく。


もう考え込むのはやめて、少し、少しだけ何も考えないでみよう。



目の前に広がる青い空は、刻々と空に浮かぶ雲を運んでいて。
あの白い雲になれたらきっと、悠々と空に浮かべるんだろうな…。



「おい、京華」


名前を呼ばれて我にかえる。
白河先輩だ。



「こんな所で何やってんだ」

「ちょっとぼーっとしてただけです」

「何か悩んでるように見えたけど?」

「多分気のせいですよ?」


何故、そんなに真剣な眼差しで私を見るのだろうか。


「…そう」


白河先輩の表情が一瞬 曇った気がするけれども、それも気のせいなのかな。

私がそう見えただけだろう、きっと。


さて、寮に戻ろう。部活はもう終わっている頃だろう。



寮に戻って素早く私服に着替える。
私服はパーカー。これが1番慣れている。




自分のベッドに倒れこむ。
今日は何だか、酷く疲れた。


そのままちょっとだけ休もうと思って目を閉じた。

12.間違いの悲劇→←10.告白?


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希望(プロフ) - アメジストさん» ありがとうございます<(_ _)> (2017年1月3日 17時) (レス) id: 81354004c7 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - てかものすごい絵上手ですね (2017年1月3日 16時) (レス) id: 36e88b3d43 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - アメジストさん» イケメンにし過ぎました(笑) (2017年1月1日 23時) (レス) id: 81354004c7 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - 白河メチャイケメンで泣けるww (2017年1月1日 22時) (レス) id: 36e88b3d43 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - はい。この小説を作った後にトーカちゃんの事を知ったので、物語の中盤で髪型を変えさせて頂きました。私のミスです!今後このような事が起こらないように気をつけます(><) (2015年7月13日 21時) (レス) id: b0e2c90b13 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:希望 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2014年9月14日 21時

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