12.間違いの悲劇 ページ13
ちょっと…ちょっとだけ休もうと思ってた。
なのに…。
「ふあぁ……ん…?」
現在の時刻、19:58…
げ…1時間も寝たのか…!とりあえず起きあがろうか。
そしたらタイミング良く開くドア。
自主練から戻ってきたのであろう白河先輩がそこに立っていた。
「何、人のベッドで寝てんだよ」
「え…これ…え、えぇ??…え"!!」
信じられない。自分のベッドだと勘違いして、思いっきり寝ちゃった。
恥ずかしすぎて、目も合わせられない。
光の如く自分のベッドに飛んでいき、自分の布団をかぶる。
これは生涯でトップ3に入る痴態だろう。
それを先輩に見られるなんて…。
一方で、布団をとれと言わんばかりに布団を引っ張る白河先輩。
私も取られまいと抵抗したが、当然虚しく取られるお布団。
顔が露わになる。
直視…できない。出来るはずがない。
すっ…と髪に触れるその手。
私の普段片目が隠れている髪を耳にかけられ、両目が見える形になる。
その時の白河先輩の綺麗な顔にドキッとした。
この鼓動が五月蝿くて、右手でパーカーを握りしめる。
落ち着け、落ち着け心臓と言っても、鼓動がはっきり聞こえなくなる訳でもなく。
「…ぅ…!!」
頭がぐるぐるして、顔が熱くなってきて。
「も…寝ます…!」
目を頑なに閉じて寝転がる。頭の上から布団がガバッと落ちてきて、それを抱きしめる。
そのまま、ものの数分で眠りについた。
…寒い。
こんなに寒かったっけ…?
東京に雪が降るのは珍しくて、私ははしゃぎ回ってたに違いない。
慣れないマフラーを巻いて、雪の中遊んでいたような気がする。
これはもう何年も前の記憶。
寒くて身震いをした私に、おにいちゃんが静かにマフラーを巻いてくれた、そんな記憶。
その頃はまだ、親が離婚してなかったはず。
あの雪の日「寒い」と言った私をおにいちゃんは温めてくれた。
おにいちゃんが微笑んで、そこから先は覚えていない。
あの頃に戻りたい。
おにいちゃんが側にいてくれたときの、あの頃に。
戻りたい。
戻りたい─────
─
「う…」
昔の夢から目が覚める。
深夜。
ベッドを見たら、先輩は寝ていた。
その無防備な寝顔に、胸の奥が熱くなる。
なんだろうこれ。
行くあてのない不安が突然襲ってくるが、それに構わず布団にくるまってまた眠る。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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希望(プロフ) - アメジストさん» ありがとうございます<(_ _)> (2017年1月3日 17時) (レス) id: 81354004c7 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - てかものすごい絵上手ですね (2017年1月3日 16時) (レス) id: 36e88b3d43 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - アメジストさん» イケメンにし過ぎました(笑) (2017年1月1日 23時) (レス) id: 81354004c7 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - 白河メチャイケメンで泣けるww (2017年1月1日 22時) (レス) id: 36e88b3d43 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - はい。この小説を作った後にトーカちゃんの事を知ったので、物語の中盤で髪型を変えさせて頂きました。私のミスです!今後このような事が起こらないように気をつけます(><) (2015年7月13日 21時) (レス) id: b0e2c90b13 (このIDを非表示/違反報告)
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