1.気のせい ページ2
稲城実業高校野球部。
野球の名門校で、甲子園常連校。
そこに私は、マネージャーとして入った。
野球がしたかったけど、女子だからマネージャーして動くしかない。
こんな事で男女差別なんてされたくなかったけど、仕方なく受け入れる事にした。
マネ一ジャーとしての初日。まずは選手達の前で挨拶。
「黒柳京華です。宜しくお願いします」
と、野球部の中から聞こえてくるヒソヒソ声。
「あの子可愛いじゃん」
「誰かに似てる気がするのは気のせいかな」
「クーデレ」
挨拶をしてる時にふと目に入った赤い髪。珍しいな…なんて思いながら視線を正面に戻す。
ー
マネージャーの仕事は案外忙しいもので、最初はあまり慣れないものだ。
額の汗を拭いながらジャグを洗っていると、後ろから誰かが来る気配がした。
「おーい!そこの君!」
誰だろう…?と思って振り返ってみると、白っぽい髪の人と見るからにハーフっぽい人、そして、あの赤い髪の人がいた。
「…何でしょう」
「君、黒柳京華ちゃんだよね?あ、俺は成宮鳴ね」
そういえばあの時、彼らは近くに居た。名前は知らないけど、その佇まい故なのか、実力者だと云うのは分かる。
「でさ、京華ちゃんってさ、兄弟とかいるの?」
「いましたよ。今は何処にいるかすら分からないですけど」
「ふむ…じゃあ、白河の事知ってる?」
「知らないです」
「あれ、おっかしーなー…姿形からしてすっごい似てるのに」
「多分気のせいだと思います」
「でもなんか似てる。目つきとか」
カルロス先輩という人が言うと、成宮先輩はケタケタと笑って言った。
「もしかして性格も似てたりとか!」
先輩達のデリカシーのなさに呆れる。もうちょっと…いや、かなり深く考えて欲しい。
早く退散してくれないかと願っていた。
「鳴!そこでサボんなよ」
「雅さ〜ん…って俺の事だけなの?!」
「うるせぇ。早く来い」
「はーい」
はあ…と小さな溜息をつきながら仕事を再開した。
もう何年も前の事だ。兄の顔や名前なんて覚えている訳がない。
ましてやこの高校にいるなんて事は…きっとあり得ない。そんな偶然、ある訳がない。
だけど、白河先輩を見たときのあの気持ちは何だったんだろうか。
鼓動が早くなっていく。
何故だろう。過去に会ったことなんて無いのに。
初日から訳の分からない事になったものだ。
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希望(プロフ) - アメジストさん» ありがとうございます<(_ _)> (2017年1月3日 17時) (レス) id: 81354004c7 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - てかものすごい絵上手ですね (2017年1月3日 16時) (レス) id: 36e88b3d43 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - アメジストさん» イケメンにし過ぎました(笑) (2017年1月1日 23時) (レス) id: 81354004c7 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - 白河メチャイケメンで泣けるww (2017年1月1日 22時) (レス) id: 36e88b3d43 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - はい。この小説を作った後にトーカちゃんの事を知ったので、物語の中盤で髪型を変えさせて頂きました。私のミスです!今後このような事が起こらないように気をつけます(><) (2015年7月13日 21時) (レス) id: b0e2c90b13 (このIDを非表示/違反報告)
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