2.そっくり ページ3
そもそもの始まりは何だったんだろう。
「白河に似てる」と言われて変に気に入られて、隙さえあれば私に話しかけるようになってきた。
成宮鳴。都のプリンス。
無愛想にかわしても効果がない始末。
バカにされてるみたいでイライラする。
そして、今も─────
「京華ちゃーん」
「…」
「もう、無視しないでよー」
「煩いですね」と言おうと振り向いた。
だけど、先輩の指で口を塞がれた。
「ん…む」
「黙ってた方がずっと可愛いじゃん」
「それじゃあ、金輪際口ききませんから」
「そういう意味じゃなくてー」
肩に手を掛けようとした成宮先輩を振り切り、先輩に背を向けた。
後ろからは、先輩のぶぅ垂れた声が聞こえる。
もう諦めたかな…と思って歩いていた。
すると、後ろから突然抱き締められる。
突然の事に、私は「ひゃ…」と声を漏らした。
「隙あり！てか、可愛い声出せるじゃん」
「離してください！」
「絶対いやー」
回された腕を解こうとすると、側に居た白河先輩が「離してやれ」と言った。
諦めの悪い成宮先輩だが、私の「一生口を利かない」という言葉に挫折したのか。
そうやって、やっと解放される身体。
成宮先輩を原田先輩の所に連行して、やっと一件落着。
「…ありがとうございました」
「別に礼はいらない」
「いえ、先輩がいなかったら私絶対変な事されてました」
「そう。お前は女子なんだから用心しろよ。あいつ、何するか分からないから」
「はい」
成宮先輩の印象を頭に刻みつけた所で、野球部のマネで先輩の、柊日奏先輩が走ってきた。
「あ、柊先輩」
「ここにいたんだ…。あ、カルロ…ぶはぁ！相変わらずシケた面！！」
「何故毎回俺を見て笑う」
どうやら柊先輩は、カルロス先輩を見ると爆笑する習性らしい。
白河先輩曰く、壷がよく分からないアイツだから仕方が無いとの事。
「え、カルロスバッカじゃないの〜？！」
「だから何故笑うんだ？！」
傍から見たらよく分からない光景だけれども、仲が良いようだからよしとしよう。寧ろよしとしてはいけないか。
不可解なのに、心の中が少しずつ温まってくるような、そんな気がした。
何だろう。何となくだけど、私はここでやれていける気がする。
口元にそっと手を当てて、静かに微笑んだ。
- 金 運: ★☆☆☆☆
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希望(プロフ) - アメジストさん» ありがとうございます<(_ _)> (2017年1月3日 17時) (
レス) id: 81354004c7 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - てかものすごい絵上手ですね (2017年1月3日 16時) (レス) id: 36e88b3d43 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - アメジストさん» イケメンにし過ぎました(笑) (2017年1月1日 23時) (レス) id: 81354004c7 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - 白河メチャイケメンで泣けるww (2017年1月1日 22時) (レス) id: 36e88b3d43 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - はい。この小説を作った後にトーカちゃんの事を知ったので、物語の中盤で髪型を変えさせて頂きました。私のミスです！今後このような事が起こらないように気をつけます(＞＜) (2015年7月13日 21時) (レス) id: b0e2c90b13 (このIDを非表示/違反報告)
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