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そこからマスターは私に歌をプレゼントすることにハマったらしい。
かなり早いペースで次の詩が次々用意される。
「ん〜、ここはどうしたらミクの歌声の特徴を引き出せるかな。
ミクしか出せない歌声を響かせたいんだけどなぁ。」
マスターはよく私のことを思って悩んでくれる。
「ミク、めちゃくちゃ良い！！ものすごく可愛いよ！！」
マスターはよく私を褒めてくれる。
「ミクはどんな歌が歌いたいかな。前回はバラードだったし、いっそのことロック歌っちゃう？笑」
マスターは一つのジャンルじゃなくて、いろんなジャンルを歌わせてくれる。
そして、
「ミク、これは僕の大好きなお菓子！これ食べると疲れ一気に取れちゃうんだよね笑
ミクの歌声を聞いても疲れ取れるけどさ！」
マスターは色んなことを教えてくれた。
感情も、人や物の名前も、マスターは色んなことを教えてくれた。
だから、マスターのおかげで、私の世界は真っ白じゃなくなった。
画面の向こうにはマスターがにっこりして私のための歌を作ってくれている。
私がいる世界、つまり画面の中は、今では真っ白ではなくて、色んな思い出が映し出されている。
「そういえば、そろそろミクに歌ってもらって1年か。なにかお礼したいけど、画面の向こうの相手にどうやってお礼をしよう…。」
頭を抱えて眉間にしわを寄せて必死に考えるマスター
ミクは、マスターの贈ってくれる歌でいつも幸せだよ。
なんて声はマスターには届かないよね。
「ボカロPとしての名前はそこまで売れてないけど、こうやってミクのために歌を作ってる時間が本当に好きなんだ。
正直生活はきついけど、ミクにいつも癒やされてるよ。いつもありがとう。」
私もマスターの歌を歌ってる時が一番幸せだよ。
マスター、いつもありがとう。大好きだよ。
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作者名：姫愛羅 | 作成日時：2023年8月23日 19時
