仮の彼氏。(今吉翔一)

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貴方「…違う」

可愛らしく頬を染めたAの顔は

眉間にシワを寄せ頬をぷっくりと膨らませた。

今吉「は？」

貴方「クレープ一口分の甘さじゃなかった」

今吉「...えー…あぁ、足りへんかったっちゅう事か？もっと欲しいの？」

「…ほなもう一回…」

そう言ってキスをしようと体をかがめAに近付いた。

すると

ベチッッ

Aに両手で頬を叩かれた。

貴方「そう言う事じゃない！」

ムスッとしたAが言う。

そやろな、

キスをせがまれたわけやないことくらいわかっとった。

けど

今吉「全然痛いなんやけど？」

そう言ってAの両手をｷｭｯと握る。

ずっと拗ねた顔しとるけど、

ほんまはそない怒ってへんのやろ？

照れ隠し、バレバレや。

貴方「むぅうううっっっじゃあもう一回!」

今吉「ええけど今度は避けるで？」

貴方「!?」

今吉「叩かれるんわかっとって避けへんわけないやん」

貴方「むぅうう…じゃあ今吉君が忘れた頃に叩く」

今吉「なっっっ…酷いなぁ…ほな叩かれへんように

この手はわしが管理しとかんとな」

そう言ってAの片手を握ったまま自分のコートに突っ込んだ。

貴方「ふぇっっ!?////」

「でも….手はもう１つあるんだからっっ」

そう言ってAちゃんは反対側の手を勢いよくワシめがけて…

まぁ、避けるけどな。

貴方「何で避けるの！！」

今吉「や、そら避けるやろ。痛いの嫌やもん」

「けどまぁ確かに、そっちの手ぇも叩けんようになんかせななぁ」

「あぁ、そや」

貴方「?」

今吉「わしちょっと買いもんせなあかんのやけど、ちょっとここで待っとってくれへん？」

貴方「へ？何？」

今吉「すぐ戻ってくるから＾＾」

貴方「え？でも….」

今吉「ほんまにすぐやから、ごめんな」

そう言って自分のポケットに突っ込んでいたAの手を離して

すぐ側にあったお店に入った。

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