仮の彼氏。(今吉翔一)

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異変に気付いたのは私ではなく、

おせっかいな友人だった。

休み時間、

次の授業の宿題について聞いて来ていた友人が

ところでさぁ、と、何でも無い事のように、それが良い事の用に呟いた。

貴方「何？」

友人「Aと今吉君、ちょっと落ちついたよね。」

貴方「あぁ、噂の事？」

「うん、付き合い始めた途端、噂薄れたね。」

「おかしいよね、私からすれば、昼休みにほんの少し大声を張り上げた事なんかよりも、

お付き合いが始まった事の方が事件なのに」

友人「あー…うん、そだね、でもそのことじゃなくてね」

貴方「？」

「何？」

友人「や、付き合ってどれくらいになったか私は二人の事一々覚えてないけどさ、

結構経ったじゃん？」

貴方「そうだね、もうすぐ半年になるよ」

友人「ええっ、もうそんなになんだ」

貴方「うん、だって付き合い始めたのって春だよ？今もう秋！」

友人「あぁ、だからかぁ」

貴方「だから何が！」

友人「や、だから二人は落ちついたのかと思って」

貴方「だから何が落ちついたの？」

友人「だからそのままの意味だって」

貴方「？？？」

友人「…や、だからね、以前はもっと暑苦しかったっていうか、甘ったるかったっていうか…」

貴方「何それ、夏にキャラメルプディング フラペチーノ飲む感じ？」

友人「そうね、それにホイップ増量して更には温かくしたやつね」

貴方「…フラペチーノなのに？」

友人「てか今スタバのメニューとかどうでも良くない？」

貴方「飲みたいんだもん。今日寄ってかない？」

友人「今吉君と行けば？」

貴方「彼部活だし、いつも一緒に帰って無いじゃん」

友人「…もしかしてさ、最近上手くいってないの？」

貴方「え？別に普通だよ？」

友人「そうなの？でも何かスキンシップ減ったっていうかさ」

貴方「そうかな」

友人「そうだよ！前はさぁ、見てるこっちが恥ずかしくなるくらいさぁ」

貴方「何言ってるの？」

友人「だって前は凄かったじゃん、会う度体からめてさぁ」

貴方「何その言い方！やらしいよ」

友人「や、ほんとやらしかったよ、あんた達」

貴方「！？」

友人「なんていうかなぁ、Aはそんなにだったけど、」

「今吉君がさ、私もその場に要るのに気にもしないでAを後ろから抱きしめて、それでその….」

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