仮の彼氏。(今吉翔一)

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付き合うきっかけがおかしな理由だった割に、

私たちの関係は長く保っている。

だって今吉君と付き合い始めてもう５ヶ月経った。


今吉「5ヶ月も経ったっちゅうのにAちゃんは彼氏っちゅうもんに慣れてへんみたいやけどな」

貴方「うっ….」

そうだ。

私はまだ彼氏という存在とどう接すれば良いのかわからない。

今吉君と二人きりになると未だに緊張する。

だから出来る限り二人きりを避けようとしてるんだけど、

なぜだか気付けば二人きりになってしまっている事が多々ある。

緊張すると、上手く話せなくなって、

彼に酷い事ばかり言っちゃうから

嫌なんだけどなぁ。

正直、付き合っていなかったときの方が

もっと自然に話せてた。

まぁ付き合っていなかったときに彼と話した事って

ほんの1、２回なんだけど。

….１、２回の会話でお付き合いか…

改めて考えてみると凄い事だな。

だってそんな早い段階で付き合うなんて、

お互いが一目惚れし合った時くらいでしょ？

それが私たちはお互い好き合ってもいないのにお付き合い。

真逆だ。

なのに５ヶ月も保ってる。

本当に不思議。


それにしても、

私は結構あばずれな女だったんだな。

好きでも無い男の人とキスできてしまえるなんて。

そんな自分に絶望するわ。

貴方「私、今吉君に会って自分が汚れた人間だと自覚してしまったわ」

今吉「ん？何それ、わしか清廉潔白な男すぎて自分が汚れて見えるっちゅう事か？」

貴方「は？」

今吉「心配せんでもAちゃんはそない汚れてへんよ？」

「むしろめっちゃきれいや＾＾」

貴方「…何言ってるの…確かに私は汚れてるけど、貴方の方がもっと汚れてるよ？」

「清廉潔白って….潔白って….今吉君、お腹の中真っ黒な癖に」

今吉「….相変わらずAちゃんの突っ込みはきついなぁ...もうちょい優しゅうしてぇや」

貴方「嫌」

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