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Story 36 ページ38

「あ、でも私、人を待ってて……。私と同じ高一の男の子なんですけど……」


蘭が必死にそう言う。

赤井さんは冷たく言い放った。


「じゃあ君達とその連れにもう一度だけ言う……。

消えろ!この場所(エリア)から今すぐに!」


あたし達2人は揃って肩をびくりと震わせた。

2人がいなくなると、蘭は不安になったのか廃ビルの中に入って行った。


「ちょっと、蘭!?」

「新一戻って来ないし……。ちょっと見て来る!」

「あっ、ちょっと!」


あたしも蘭の後を追いかける。

入口の床には点々と続く血の跡が。


「……」


原作だと、これは通り魔の血のはず。そしてそれはベルモットの変装……。


「……っ、ぁ……」

「蘭?」


蘭の様子がおかしい。そういえば最近風邪気味だって言ってた。


「風邪ぶり返した?あたしだけで行ってこようか?」

「ううん、平気……。元はと言えば私がハンカチを飛ばしたせいで新一がここに入ったんだし……」


蘭は責任感というか意地を見せて階段を上った。


と、カンカンカンと降りて来る足音が聞こえた。

新一か、とあたし達2人が目を輝かせたのも束の間、その人物はあたし達の前に現れた。


(ぎ、銀髪の……日本人!)


先ほどまで騒がれていた通り魔本人だった。


上の方の階段から新一が駆け下りてくる。


「A!? 何でお前まで……」

「それはいいから!この人何?」

「例の通り魔だよ!蘭連れて逃げろ!」


新一の言葉に、あたしはやっぱりと思った。

通り魔が錆びた階段の手すりにもたれかかる。


「へへ……そういうことだお嬢ちゃん達……。

ここに逃げ込めたまでは良かったが、運悪くあのガキに見つかっちまってな……。

まぁ、恨むんならこんな運命を用意していた……神様って奴を恨むんだな」


通り魔は持っていた銃に消音器(サイレンサー)を付けようとした。

──その瞬間。

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おーにし(プロフ) - 零大好き(*´ー`*)さん» ありがとうございます!降谷さんをカッコよく書けるよう精進してまいります(^^) (2018年4月21日 19時) (レス) id: 1c4bcc000c (このIDを非表示/違反報告)
零大好き(*´ー`*) - めっちゃ面白いです。降谷零が好きなのでいいですね! (2018年4月20日 21時) (レス) id: 99bad809e9 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» いえいえ、こちらこそすいません。m(_ _)m (2017年10月5日 8時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - 零音さん» そうなんですよ。ご心配おかけしてすいませんでした (2017年10月5日 6時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» はい、そうです。結構似ていたので、偶然似てしまっていたんですね。 (2017年10月5日 1時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おーにし x他1人 | 作成日時:2017年5月14日 0時

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