Story 35 ページ37
──外は土砂降りの雨。
「雨ひど……」
あたしはビニール傘を開いてホテルまでの道を歩く。
家までの道を歩いていた──はずだったのに。
「……やばい」
AA16歳、道に迷いました。←
この辺の地理に明るくないけど「何とかなる」と思って1時間ほど歩いてみたら見事に迷った。
見た所、廃ビルだらけの場所。
……待って、このビルの感じは見たことがある。原作では確か──
「……A!?」
「え、」
聞き慣れた声。振り向くと──
「……蘭？」
蘭だった。あたしと同じビニール傘を差している。
「どうしたのこんな所で……。家帰ったんじゃないの？」
「蘭こそ……。ここで何してるの？」
「私はハンカチを飛ばしちゃって……。新一が今、このビルの中に取りに行ってくれてるの」
そう話していると、後ろから誰かが来る気配がした。
警戒しつつ振り向くと……長髪の日本人。
蘭も彼を見て驚いた顔をしていた。大方通り魔とでも思っているのだろう。
「日本人か……？」
「「え？」」
「日本人かと聞いているんだ……」
彼──赤井さんはあたし達にそう尋ねた。
「あ、はい！」
蘭、そんな素直に返事することはないと思う。
この人が赤井さんによく似た怪しい人だったらどうするのさ。
「男を見なかったか？銀髪の日本人だ……」
「日本人？……いいえ」
今度はあたしが答えた。
あたしが首を横に振ると、赤井さんは「そうか……」とだけ言った。
と、そこへ車が通りかかった。降りて来たのは金髪のアメリカ人だ。
［どうでしたか？］
どうやらFBIのようだ。
［いや……。いたのは観光客……。どうやら奴はもうこの辺にはいないようだ］
奴……？
［我々と一戦交えたあの飢えた獣が……こんな獲物を野放しにしているはずはないからな……］
飢えた獣……。
聞いたことあるようなセリフなのだが。
記憶が定かではないけど、確かこんなことを言っていた気がする。
「とにかくここは危険だ……」
赤井さんはあたし達の腕を掴んで歩き出した。
ここを左に行けば大通りに出るから、そこからタクシーでも拾え、だそう。
でも、ここにはまだ──
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おーにし(プロフ) - 零大好き(*´ー｀*)さん» ありがとうございます！降谷さんをカッコよく書けるよう精進してまいります(^^) (2018年4月21日 19時) (
レス) id: 1c4bcc000c (このIDを非表示/違反報告)
零大好き(*´ー｀*) - めっちゃ面白いです。降谷零が好きなのでいいですね！ (2018年4月20日 21時) (レス) id: 99bad809e9 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» いえいえ、こちらこそすいません。m(_ _)m (2017年10月5日 8時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - 零音さん» そうなんですよ。ご心配おかけしてすいませんでした (2017年10月5日 6時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» はい、そうです。結構似ていたので、偶然似てしまっていたんですね。 (2017年10月5日 1時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おーにし x他1人 | 作成日時：2017年5月14日 0時
