帰ってきた歌い手は 男主

34話 ページ34

何とか誤解も解けた午後2時


することも無く皆は各々で好きなことをしていた
俺は次、何を歌うか考えながらイヤホンで音楽を聞いていたんだけど…


ブツッ


貴女「…片方聞こえなくなった
最悪だ」


上着を掴んで玄関まで歩けば「どこ行くの？」と妹に声をかけられた


貴女「ちょっとイヤホン買いに」

まふ「通販とか利用しないんだね」

貴女「自分で音確かめて買いたいからさ
んじゃ行ってくる、なんかいる？」

まふ「僕は大丈夫」

キヨ「綾鷹」

妹「カルピス」

弟「俺はいいや、フジくんは珈琲だって」

うっしー「俺もいらない」


貴女「おけ、すぐ帰ってくるから」


外に出れば暖かい風が吹いていてもう少しで夏が来ることが分かってた


貴女「…もう少しで7月か……
あれ、6月が入った歌あったよな」


題名を思い出しながら池袋のお店へと向かった



購入終了

ついでに近くにあったお店でジュースを買う
袋を持ち外に出るとこの頃よく会う人物が居た


貴女「観音坂さん、昨日ぶりですね」


スーツ姿なので外回りか昼休みなんだろう


独歩「お、小沢さん…」

女「観音坂さんのお知り合いですかぁ？」


女は観音坂さんの腕にしがみついている
ない胸押し当ててやんなよ(失礼)

観音坂さんは「い、一応」と曖昧に返す
一応は傷つくわ…


独歩「でもどうして小沢さんがここに…
あっ、こんなこと聞いて迷惑ですよね……すみません」

貴女「別に迷惑だと思ってないので大丈夫ですよ
イヤホンが壊れてしまったので新しいのを買いに

お仕事お疲れ様です、良かったらこれどうぞ」


袋から取り出して渡したのはキヨの分に買った綾鷹


独歩「い、いえ!!そんな…貰えません!!」

貴女「前も言ったように俺が好きでやってる事なんで気にしないでくださいよ
はい」


観音坂さんに無理やり渡せば「ありがとう…ございます」と嬉しそうに笑われる


女「えぇ〜独歩さんだけずるいですぅ…」

独歩「えぇ…」


女は俺をチラッと見る
コイツ…顔可愛いからって調子乗んなよ？
化粧で誤魔化してんの分かってんだからな!!!!


貴女「じゃあ俺用に買った缶コーヒーどうぞ」

女「えぇ〜私、カルピスがいいなぁ…」

独歩「ちょ…ちょっと…」


観音坂さんの部下なんだろう彼は止めるが女は「なんで？早く渡せよ」みたいなオーラを醸し出してる


貴女「…俺お前みたいな図々しい女嫌いだわ」


それでホイホイ渡す俺でもない

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