12話 ページ12
貴女「とりあえずここいらで…」
そう言って俺が席を立つと彼は小さくもう一度謝った
…謝ることが癖になっているのかと自己解決をしていると彼の携帯が鳴った
チラッっとこちらを見たため「お気になさらず」と返すと電話に出た
「独歩〜‼今どこ!!?大丈夫なの!!?」
スピーカではないはずなのにキッチンにいた俺まで声が聞こえる
独歩「うるさい一二三…大丈夫だから、そろそろ帰ってくる」
「あぁ」「うん」と数分会話した後、彼は通話を消して席を立つ
独歩「えぇっと…じゃあすみません…」
貴女「あまり気にしないでください
俺が好きでやったことなので、良ければ最寄りの駅まで送りますが…」
独歩「いや流石にそこまでは…」
貴女「さっきも言ったように俺が好きでやることなので」
そういうと彼は少し目に涙を溜めた
貴女「えっ!!そんなに嫌でしたか?」
独歩「そうじゃなくて…優しくされたのが久しぶりでっ…」
彼はこの社会で相当苦労していたのだろう
このくらいで泣くなんて…
働いている会社がブラックなのか、過去に何かあったか…
まぁ、どちらにしろ彼とはこれっきり会うことは無いだろう
貴女「いつも…お疲れ様です」
少し癖のある髪を撫でる
彼は少し驚いたのか目を見開いて俺を見たが口角を上げて笑えば彼も目元を緩めた
目から流れる涙をすくいわしゃわしゃと頭を撫でると「も、もう大丈夫ですから…!!」と照れられ距離を取られてしまったのは言うまでもない
貴女「え、観音坂さん三十路…?嘘だろ」
独歩「…俺そんな老けて見える?」
貴女「逆ですよ、若く見えます
きっとその目元の隈が消えればもっと…」
容姿を惚れられた事がほとんど無かったのか助手席で照れている観音坂さん
ほんとに三十路か…?
そう思いながらも車を走らせると目的地に到着したようだ
独歩「ほんとすみませんでした
ありがとうございます」
貴女「いえいえ、体大切にしてくださいね」
観音坂さんは一例するとホームの方へと歩いていき、金髪の男の人に話しかけていた
貴女(観音坂さん、見た目によらずパリピ?)
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RiR - とっても素敵なお話をありがとうございますm(_ _)m (2019年12月7日 22時) (レス) id: 6882897af8 (このIDを非表示/違反報告)
皐月 - 剣道年齢の関係で中3で8段取ることはできませんよ (2019年5月16日 21時) (レス) id: 03e663a343 (このIDを非表示/違反報告)
aaaall - ヒプマイ 要素入れるならキーワードにも入れといたほうがいいですよ。要素あるのにタグ付けないのおかしいと思います。 (2019年4月9日 22時) (レス) id: 73bb2a28be (このIDを非表示/違反報告)
歩 - あの、あのですね、こちら男主なら、"貴女"ではなく"貴方"では無いでしょうか。"貴女"は女性に対して使う言葉であります。多分。其処訂正した方が宜しいかと。こんな奴がすみません。更新楽しみにしています。 (2019年4月4日 14時) (レス) id: 73d0051162 (このIDを非表示/違反報告)
ヒイロ(プロフ) - とても面白いです。この作品に出会えて幸せです。 (2019年2月10日 19時) (レス) id: c39742007f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水菜目 | 作成日時:2019年1月9日 0時