検索窓
今日:17 hit、昨日:13 hit、合計:26,892 hit

66 ページ18

.




階段を下りきって

いつもの席が空いてるかなって目を向けた時







帰ろうとしているのか丁度立ち上がった、

見慣れたハットを被る男の人を見つけて





後ずさった。






もう、深い時間だから期待とか言いながら正直絶対いないと思ってた。




……裕太、が、居た。。居る。







そう思った瞬間なんだか全部が弾けたみたいに足が彼のところに向かっていって






「…偶然、だね?」



気がついたら



バクバクした心臓を押さえつけながらそう口にしていた。









一瞬ビクッとした後、スローモーションのようにこっちを振り返って私の目を見た瞬間、



目を見開いた凄い顔をした。のに

直ぐに平然とした顔に戻って







「そろそろ来てくれる頃かなって思ってた。」



涼しく言ってきた。






「つれない態度だね、帰るの?」




「…いや、



Aは?」





「泣きたくて

後は裕太に会えるかなって。」









ボンッ









青い水槽で顔色が消されていても

そんな音が聞こえそうなくらい照れてる彼を見て自然に笑みが溢れる。

さっきまで、すっごい平然を装ってたのに。








......あぁ、すきだなぁこの人が








もう一度恋とか愛とか信じたいなんて思ってたけど、彼の顔を見て直ぐにわかった。




私はもうずっと前から彼に落ちてたんだ。




ただ少し1歩進む勇気が足りなくて、

それを過去のせいにしてたんだ。









「少しだけでいいから一緒に飲めない?」



「いいけど、、俺、Aともう会えないよ。」

「どうして?」






「......」



「ふっ、」


「何」




「そんなあからさまに黙らなくても。
...さっきね、亮ちゃんから聞いた。全部。」



「...は」







立ちながら固まる裕太をとりあえず座ろ?って座らせて、私は彼の隣に腰かける。







心なしか彼は私の言葉に落ち着かないようだったけど、気付かないふりをして


お酒が目の前に置かれてから話を切り出した。




.

67→←65



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (84 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
232人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

れんり。(プロフ) - みなさん» すごく励みになるコメントありがとうございます!こちらの更新を待って下さる間、冬萌を読んで過ごして頂けると嬉しいです (2021年1月11日 22時) (レス) id: f1c4f19e3d (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - お話読んで、泣きました。 このお話の続き読みたいです!! よろしくお願いしますm(_ _)m (2021年1月11日 9時) (レス) id: c7556a56f2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:れんり。 | 作成日時:2020年8月16日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。