思いは時に呪いとなる 七 終 ページ49
「とにかく儀式には六人必要なんですが、あいにく私たちは儀式の時に呪文を唱えるので数には加えられません」
姉妹を除いて銀時と新八と戦、神楽の四人が残る。
「そこのチャイナの子と戦は辞めておいた方がいいわ」
「はあっ!?なんでだよ!」
「私Aへの想いは銀ちゃんたちなんかよりも強いアルヨ!」
阿音の言葉を聞いて戦と神楽が不満そうにする。
「あそこまで強いまじない相手の封印の儀式なら、異性の方がより適しているわ。それと家族感情がある人間もあまり適さないのよ」
(まあ要は、恋愛感情を持てる人間かどうかっていうことだけど……Aならいくらでも居そうね)
阿音は口にはしないが、心の中でボソッとつぶやいた。
「適していない人間が儀式に加わると失敗する可能性が高いわ……まァ、戦の場合はそっちよりも強い感情がありそうだから大丈夫かもしれないけど」
巫女姉妹はAと出会ってから、彼女とセットで戦と何度も会っている。
二人とも戦の中に、Aに対する家族愛以外のものがあることに気づいていた。
しかしそれでも失敗する可能性がある。
一度失敗してしまえば他のメンバーが願力を吸い取られた状態でもう一度やり直さなければならなくなる。
失敗し続けると最悪、魂が削れかねないらしい。
「となると僕と銀さんの二人と……あと四人必要ってことですね。異性となると……」
「私の職場が一番探しやすいかな」
新八が考えているとAが提案した。
「あと四人は私が探すよ。阿音ちゃん百音ちゃん、神社はお願いね」
「わかったわ」
Aに頼まれて阿音は頷いた。
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2022年10月2日 5時