人の恋路を邪魔する奴は星に代わってお仕置きよ 三 ※挿絵あり ページ21
「はあ!?何ムチャクチャなこと」
「きゃあああ!!誰か助けっ……!!」
栗子は助けを呼ぼうとしたが、何かに気づいて言葉を止める
前の観覧車の個室の屋根に、サングラスをかけた二人の人物が乗っていた。
「!!」
「トシぃ!?Aさん!?」
『誰だそれは』
近藤は驚いて名を呼ぶが二人は否定した。
「俺は愛の戦士、マヨラ13」
「私は愛の戦士、セーラーステラ13」
二人とも肩にバズーカを構えた。
しかし土方がAの名乗り口上を聞いてジト目になる。
「オイオイなんだその名前。色々混ざりすぎだろ」
「女の子はいつだってセー◯ー戦士に憧れるんだよ!プリ◯ュアでも良かったんだけど」
「お前今のかっこ男だろ!」
土方はツッコんだ後、咳払いをして仕切り直す。
「人の恋路を邪魔するバカは、消え去れ」
「人の恋路を邪魔する奴は、星に代わってお仕置きよ」
二人とも同時にバズーカを発射させた。
重い音が鳴り、片栗粉たちの乗るヘリのプロペラに二発砲弾が当たる。
「うおおお!プロペラが!」
「あああ!!」
近藤たちは叫びながら下の川へ落ちていった。
「マヨラ13!セーラーステラ13!」
「カッコいい……」
栗子と七兵衛は窓から土方とAに見惚れる。
フッと土方はバズーカの砲口の煙を吹く。
Aはバズーカを軽々と手の中で回して煙を飛ばして肩に担いだ。
「二人とも仲良くね」
「じゃあな」
「待ってくださいませ!お二人とも!」
土方たちが帰ろうとすると、栗子が呼び止めて観覧車の扉を開けた。
「あのォ、もうこんな脱糞ヤローとは別れるでございますから、私と付き合ってもらえないでございまするか!」
栗子の言葉に七兵衛と土方がずっこけて川に落ちた。
「あらら、土方さ……マヨラ13さんモテちゃってまー」
Aは苦笑いして、遊園地で買ったジュースを飲む。
「あの!私一目惚れというものをしてしまったのです!セーラーステラ13様!」
ブフッとAは吹き出してしまった。
「ええ!?わた……お、俺!?」
「はい!ステラ13様は私の知人に似ていて。その方はAさんと言って、女性なのですが。優しくて素敵な方で、もし殿方だったら絶対にお付き合いしたいと思うほどです」
そう、Aは栗子と知り合いだった。
二人で出かけたり誕生日にプレゼントし合ったりとかなり仲が良い。
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2022年10月2日 5時