最近入ってきた新人が仲間の心に強く住み着いているので家賃を請求できるんじゃないだろうか 四 終 ページ16
「おめー、アイツの親のことは知ってるよな」
松平に聞かれて、近藤は頷いた。
昔、Aの親は天人に襲撃されて亡くなり、彼女は真選組が保護したと聞いている。
「その過去を調べたらよ、死んだ両親二人の血筋が……純血の星人だったのよ」
「! つまり、その二人の子供のAさんは同じ種族になる、ってことか」
「そういうこった……けどその両親は二人とも血筋のことを誰にも話していなかったみたいでな。真選組の死亡者の帳簿にも人間として載っていた」
警察庁長官であるため、ある程度無理してでも資料を漁ったり強奪したりはできる。
「暇だったから俺ァ、深くまで調べたが普通の奴はその帳簿見て結論を出して終わりにするだろーな……血統を遡って調べるのもなかなか骨が折れたよ〜、おっさん頑張った」
松平はタバコを咥えながら川を眺める。
「おそらく親二人は殺されることを予想してたんだろーなァ。その種族と血統を晒すことの危険性も分かっていて、あえて隠していた……娘を危険に晒さないためにも」
おっさんもパパだからわかっちゃうんだよ、と冗談混じりの声で言う。
しかし、その目の態度におふざけは見えない。
「Aの両親は
さて、と松平は言葉を切る。
「天導衆は星人にたいそーご興味があるらしい……この情報を
松平は調子のいい言葉で最後を飾り、口角を上げて近藤に笑いかけた。
人生と自分の命をかけた、選択である。
前者を選べば自分達は豊かさを手に入れ、Aはおそらく、悲惨な道を歩むことになる。
後者を選べば、芯を貫くことはできても、もしバレた時に自分の首一つでは片付けられないかも知れない。
それくらいに、『星人』というものは大きな存在だった。
近藤は少し黙ったあと、フッと笑った。
「俺ァ、隠し事は得意なんだよ」
それを聞いた松平は、当たり前の返答だとでも言うように鼻で笑った。
「男はみんな、隠し事抱えて生きてるものだ。それが、カッコイー男の生き様よ」
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刹那*桜(プロフ) - noche/ノーチェさん» ありがとうございます!! そう言っていただけでめちゃくちゃ嬉しいです! これからも頑張っていきます(⸝ᵕᴗᵕ⸝⸝) (2022年9月13日 21時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
noche/ノーチェ(プロフ) - 続編おめでとうございます!ずっと前にお気に入り等々は済ましていたのですがコメントは初めてさせていただきます。いつもこの作品を見るために占ツクを開いているくらいとてもこの作品が好きです。これからも愛読させて頂きます!これからも頑張ってください! (2022年9月13日 20時) (レス) id: 958fbd2e0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2022年9月13日 20時